「TOKYO MER」6話、MER潰しと隠された喜多見の1年間
厚生労働省の白金は、東京都知事の赤塚気に入らなかった。特に都知事の直轄の組織「TOKYO MER」が、
災害に応じて現場に向かい、その場でオペを行い死者をなくす事に成功している事は、特に許せなかった。
しかし、MERを潰すために医師免許を持つ事はを送り込んだが、音羽も医師の気持ちを持っているので、喜多見に感化される部分がある。
MERの本部には、前回エレベーター事故で助けられた、喜多見の妹涼香がお礼にと言って、手作りのお菓子を持ってきていた。
その頃音羽は、厚生労働省から直接MERに向かっていた。すると本部が見える位置からそう遠くない場所に、怪しげな車が止まっていた。
白金は喜多見の過去をどうしても知りたがっていた。早速自分以外の手下を使って、喜多見を見張っていると思った。
そして本部につくと、涼香が音羽にも特別に別箱でフィナンシェを持ってきた。「気持ちだけ受け取ります」と言ってやんわりと受け取りを拒否した。
そんな時出動要請が入った。山に入った18名の小学校児童が、何らかの理由でバラバラになり遭難してしまったと言う。
MERは現地に到着すると、喜多見は3つの班に分かれると言う。白金は喜多見がいなければMERは簡単に潰せると言っていた。
そこで音羽は、バラバラになって山に入ることを反対した。しかし喜多見の判断を信じて3つの班ができた。
音羽は看護師のミン、研修医比奈は看護師の夏梅、臨床工学士の徳丸。喜多見は麻酔科医の冬木とそれぞれバラバラになった。
途中まで道は1本になっていて、登山道はしっかりと整備されているので、安全が確保されているはずだった。しかしなぜ児童18人は皆バラバラになってしまったのか。
1つの登山道から、3つに分かれる場所があった。そこから3班に分かれて児童たちを探すことになった。そして見つかるたびに安否を確認し処置をしていく。
千住率いるレスキュー隊も山に入っていたので、児童が見つかるたびに情報を共有し、その場所を確認して近くにいる医師が現場に向かった。
それぞれ3班に分かれた先で、児童たちは見つかったが、それはほんの数名に過ぎなかった。
喜多見は処置をしながら、子供たちの首元や足に赤い発疹があるのを見つけた。他の場所の医師たちも同じように発疹を確認していた。
これが意味するのは、児童たちが山に入ったことでスズメバチの巣を刺激し、一斉に攻撃を仕掛けられたため、子供たちはパニックになって登山道から離れて逃げていった。
そうなると過去に、すでにスズメバチに刺され抗体を持っている児童が危ない。2度目に刺されると呼吸ができなくなったり、ショック状態に陥ることがある。
残りの11人年がどこに向かったのか早く見つけなければいけなかった。しかしその中に冬木の息子がいることをすでに、喜多見は気づいていた。
そして冬木に、「息子さんが過去にスズメバチに刺された事は?」と尋ねると過去に刺されたことがあった。だからずっと冬木の様子がおかしかったのだ。
そこで喜多見は、刺された時に息子さんに何か教えなかったか、冬木に思い出させた。当時のことを思い出すと、刺されたらまず毒を吸い出すこと。
そしてあと1つ教えたことがなかなか思い出せないが、「水でよく洗うこと」と言うことを思い出した。そこで喜多見は全員に川沿いを中心に探すように指示をした。
すると運良く、喜多見達の目の前の河原に児童たちが倒れていた。みんな呼吸をしていて命に別状はなさそうだった。しかし熱中症により脱水症状起こしていた。
その中でも1名、足を怪我した男の子がおり、冬木はどこを探しても自分の息子を見つけることができなかった。
子供たちによると、「添え木」を探しに冬木くんは山に入っていったらしい。しかしその時すでに呼吸が苦しそうだったと言う。
しかしまずは目の前の子供たちの処置が先だった。しかし持ってきた食塩水がもうなくなりかけていた。しかしそんな時上からドローンが降りてきた。
同時に徳丸から、「こちらにあった点滴を全て入れてあります」とヘッドセットから声が聞こえてきた。喜多見はすぐにドローンから点滴を取り出し処置をした。
徳丸の荷物だけが大きかったのはそのせいだった。いつかこのドローンを使ってみたいと思っていたのだ。思いもよらないところで役にたつことができた。
そして応急処置が終わると、冬木は添え木を探しに行った息子を探しに山に入っていった。すると途中で倒れている息子を発見した。
すでに呼吸が弱く、体も弱っていた。しかし父の教えを守り毒を吸いだし、水辺へきたと言う。そして友達を助けるために添え木も見つけたと言う。
しっかりと言いつけを守って、大勢の友達を助けた息子のことを誇りに思いながら、息子を抱えて河原へ向かおうとした。
しかし足を滑らせて2人で山から転げ落ちてしまった。そこに容赦なくスズメバチが襲ってきた。冬木も過去に刺されているので、すぐにショック状態が現れてしまった。
目の前に息子がいるのに助けられない。視界がどんどんと狭くなっていく。そんな中喜多見の声が聞こえた。
喜多見はすぐにエピペンをうち、冬木をアナフィラキシーショックから救った。そしてすぐに息子の救助するため、診断を下した。
山から転げ落ちたことにより、頭部を強打しており胸にも圧迫された痕があり、極めて危ない状態だった。レスキュー隊が慎重に車まで運んだ。
しかし、喜多見1人でオペを開始すると言う。緊急指令センターから待ったがかかったが、喜多見はそんな余裕は無いと突っぱねた。
すぐに必要な機材を取り出し、手早くオペの準備に取り掛かる喜多見。1人でオペをしようとした時、ショック状態から何とか回復できた冬木が戻ってきた。
これで患者の状態を確認しながら、オペが少しでもスムーズにできる。しかし両手でできる事は限られている。同時にやりたいこともなかなかできない。
その時バラバラになっていたメンバーが、すべてオペ室の中に揃った。児童全員が発見され、重傷者の搬送等が終わったため、フルメンバーでオペを行った。
頭を打ったため内部に出血があり、足にも怪我をしていたので、音羽2人でそれぞれ分担してオペを行った。結果的に息子は命は助かった。
今回も1人の犠牲者も出さずに、任務を遂行することができた。そして音羽は上司である久我山に、喜多見を「黒い車に見張らせているのですか?」と質問をした。
帰ってきた答えは「ここには黒い車は1台もない」と言う事は誰が喜多見の行動を監視しているのか、車に近づこうとすると走り去ってしまった。
やはりどこかの組織も、喜多見について調べているようだった。久我山は、音羽の次の作戦は喜多見の妹と仲良くなること。そして兄のことを聞き出すこと。だと確信していた。
しかし、喜多見の身近な人間たちすべてが、そう簡単に過去のことを口にするだろうか。できないからこそ箝口令が敷かれているのではないだろうか。
そして今回の任務が終了した時、駒馬が「やはりMERは強いですね」と言った時に、赤塚は「もっと強くなってもらわないと困る」と現状に満足していなかった。
そして指令センターを出ると、胸を抑えて少し苦しそうだった。高輪医師特別に診察を受けているのと、やはり関係があると思う。そしてもっと強くと要求しているのは、
自分がいなくなった後も、TOKYO MERを他の知事によって解体させないためではないだろうか。
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