「TOKYO MER」4話トンネル崩落事故と心臓移植の命のリレー
涼香は兄と高輪がお互いに、嫌いで離婚したわけではないと言うことをわかっていた。
そのため有名なモーニングビュッフェのお店予約して、2人を偶然的に出会わせた。1年前のことによって、もう喜多見は海外に行けない。
だから前のような事は無いから大丈夫だよと、涼香は2人に向かって言っていた。1年前に起きたことが、一体何だったのか。
2人に気を使った料理を取りに行こうとした涼香。しかし2人きりになるのはやはり恥ずかしいのか、喜多見が料理を取りに行った。
その間に高輪先生のスマホに連絡が入った。前から心臓移植の適合者を探していたが、ちょうど患者に適応する心臓が手に入ったと、
移植コーディネーターの小宮山先生から電話が入った。戻って喜多見はその様子を察知して、すぐに病院に戻るように2人で車に乗った。
涼香は1人残されたが、息のあった2人のコンビネーションを見て、うれしそうに笑っていた。先に病院に到着した高輪は、心臓移植を待っている家族に向かって説明を始めた。
そしてMERに戻った喜多見。しかし心臓を運ぶ際に、ルートを設定しようとしたが、予定していたルートに事故が発生し渋滞があることで、
違う道を選択し、東京海浜病院に向かって心臓は運ばれていた。しかし車がトンネルを通りかかった時に、わずかに天井が崩れた。
ドライバーは状況確認しに外に出た。その時、車の上の天井の壁が一気に崩れ落ちた。小宮山先生と心臓が中に残されたまま。
心臓移植まで心臓が持つのは3時間。しかし既に移動開始しているので、時間は動いている。そして小規模事案としてMERの出動が要請された。
しかし心臓移植があるので、本来循環器外科の研修医である比奈は残るようにと、喜多見の指示があり、いつもより少ない人数で向かった。
崩落現場に到着すると、すでに千住たちが救助活動を行っていた。喜多見はすぐに全員に指示を出すが、トンネル内部はほぼ天井が崩れており中が分からない状態だった。
レスキューにおいても、機械を使って人体の反応を見るが、機械が反応しないことからもうこの中には人がいないと判断された。
しかし運ばれていく中に喜多見は、白衣を着た男性を見つけた。そして名札を見ると「移植コーディネーター」と書かれていた。
すぐに比奈に電話をして情報を共有し、ドライバーの名前と心臓を運んでいる小宮山先生と連絡が取れるかどうか、すぐに情報を確認するよう指示した。
しかし現場では、すでに小宮山先生と連絡が取れないと、焦りを感じ始めていた。人工心肺に変えてから1時間以上が経過しており、周りからも反対意見が出始めた。
その時後、救助された男性が心臓を運んでいるドライバーと言うことがわかった。つまりまだ中には心臓と小宮山先生が残されている。
すぐに救助に向かわないと、心臓がもたない。そして小宮山先生の命も危ない。しかし指令センターの駒場は悩んでいた。
15年前に同じような事故が起こり、自分の足を犠牲にして助けた男の子は、搬送途中で亡くなった。しかし今回は1人の人間の命と、1つの心臓がかかっている。
千住はどんなに反対されても救助に行くと駒場に訴えた。そして喜多見も救助に向かうため全員に指示をしたが、なぜか音羽には待機を命じた。
その頃病院では、小宮山先生を救助するため、B型の血液を運ぶように高輪が比奈に指示を出した。そして比奈はMERのヘッドセットを高輪に渡した。
「これでMERと通信できます」と言って血液を持って急いで崩落現場へ向かった。中ではまだボロボロと壁が崩れているが、どこにも人体の反応は見られない。
喜多見が小宮山先生のスマホに電話をかけるが、音が聞こえてこない。そこでドライバーが救出された場所を聞くと、まだもう少し先かもしれない。
電話をかけながら向かうと、かすかにバイブの音がする。その音を追っていくと隙間に小宮山先生が見えた。そして声をかけると反応があった。
しかし自分の命よりも早く「心臓届けてください」と心臓を差し出してきた。喜多見は必死に手を伸ばし何とか、心臓が入ったクーラーボックスを手にすることができた。
そして足が挟まれていることから、救助少し待つように千住に伝えた。急いで外に出た喜多見は待機させていた、音羽に向かって、「この心臓が移植に耐えられるかどうか確認してください、先生ならできますよね?」
音羽を待機させていたのは、心臓が見つかったらすぐに、移植に可能かどうか判断するためだった。音羽クーラーボックスを開けると確かに損傷のない心臓を確認した。
ちょうどその時比奈が、移植用の血液を持って到着した。そして前もって駒場が時間を短縮するために、救急車ではなくバイクを出動させていた。
その頃病院では、患者の容体が急変し、人工心肺は無理だと判断し、元の心臓に戻し胸を縫合する準備に入っていた。しかし、喜多見から呼びかけが入った。
研修医が慌ててベッドセットを高輪の頭につけた。そしてMERとつながり、会話を開始した。音羽は心臓は大丈夫だということを言ったが、高輪信頼できなかった。
喜多見は小宮山先生を救助するために再びトンネルの中にいた。しかし救助する際に小柄な女性の方が良いだろうと、夏梅が志願して、一緒に急所に入っていた。
喜多見は音羽先生は信頼できる医者です。と伝えると高輪はそれを信じることにした。あと20分で心臓が到着するとオペの時間は10分足らずしかない。
トンネル内で救助待っている小宮山先生の状態を把握するため、夏梅が隙間から車の中に入り、足の状態を確認した。大腿部を圧迫されており、このまま崩落した壁を取り除けば、
大腿部で止まっていた血流が一気に流れ出し危険な状態になる。そのため喜多見と夏梅で応急処置を行っていたが、その間に大きな壁が千住の上に落ちてきた。
しかしこのままは崩れれば、喜多見達が下敷きになる。千住は何とか持ちこたえていた。そして応急処置が終わり、割れた壁を取り除く作業に入ることができた。
そしてレスキュー隊員が小宮山先生をストレッチャーに引っ張り上げようとするも、隙間が狭すぎて届かなかった。夏梅が志願して「私が入ります」と言って喜多見に足を支えてもらい、
狭い隙間にするりと入り、小宮山先生の体勢を肩をつかんで直し、ストレッチャーの上に何とか乗せることができた。そして一気に引き上げた。
小宮山先生が運び出されたから、病院にも心臓が到着した。残りあと13分。音羽の言うように心臓は移植に耐えられるものだった。
そしてMERでも、頭部と足に怪我をした小宮山先生の手術が開始された。頭は内部で出血の可能性があるので、喜多見が担当した。
そして音羽先生には大腿部の手術を指示たが、「切断ですか?」と聞かれた喜多見は、応急処置の内容を伝えて、手術の指示をした。つまり切断しなくてもいい方法を先に施していたのだ。
同時に始まった2つの手術。しかし2つの心臓が止まってしまった。高輪は的確にかつ迅速に心臓移植したはずなのに、血流が止まってしまった。
そして小宮山先生も、出血がひどかったせいか心臓が停止してしまった。2人の元夫婦がそれぞれに心臓マッサージをしていた。
同じように「お願い帰ってきて」とつぶやきながら懸命に心臓マッサージをしていた。その言葉に応えるように2つの心臓が起き出した。
今回のことで千住も喜多見も、救える命を全て救いたい。と言う気持ちが一致していることがよくわかった。壁を支えた怪我で、見送りを控えていたが、
千住が喜多見たちになんだか少し微笑んだように見えた。そして千住が率いるレスキュー隊は、誰が指示したでもなく、MERに向かってお礼を言って拳を突き上げた。
それに応えるようにMERのメンバーも拳を突き上げて応えて帰っていった。無事に心臓移植を終えた高輪が、MERにきて
眠っている喜多見に向けて静かに「ありがとう」と伝えると、その拳に自分の拳を当てた。そこに戻ってきたメンバーたち。高輪は「音羽先生にもよろしく」と言って去ろうとしたが、
音羽先生なら使えますよと上を指刺された。となるとずっとやりとりを見ていたことになる。音羽が喜多見の過去1年を探っているので、少し気まずそうMERを去って行った。
1年前にどういったことが起こり、なぜ喜多見はもう海外へいけなくなったのか。出国禁止令が出ていると言うことだろうか。
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