「下克上球児」9話、ペースを乱す選手と間違ったTシャツ、悲願の勝ち越し!!
越山高校は初めて三重県大会で、準決勝まで勝ち進むことができた。周りも盛り上がり、
大量の応援Tシャツも発注することができた。しかし、そのマウンドに立つのは翔ではなく、
今まで控えのピッチャーだった根室だった。今までと同じ方法では星葉高校に勝つことはできない。苦渋の選択だった。
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ペースを出す選手たち
試合開始前に山住が病院に運ばれた。それは練習の時に、日沖が打ったボールが横腹に当たったため、
その痛みが今になり激突となって現れたのだ。それを認識した日沖は責任を感じていた。
そして対戦相手となる星葉高校の先発メンバーが発表された。南雲恩師に当たる賀門も戦法変えてきた。
今までのメンバーではないメンバーが、マウンドに立つことになり、最初の予想とは違う展開になってしまった。
このことに選手たちはペースを乱されてしまった。そして相手チームのファンファーレにも、聞き慣れていたはずだったが、
いざ本番となると、緊張感が増してしまいよりペースを乱すとなってしまい、いつもの野球ができなくなっていた。
山住は病院につき精密検査を受けていた。横田はそのことを報告した。そしてOBの日沖は、ベンチに向かって報告した。
「たいしたことない大丈夫」と横田が言った内容と違う内容を報告した。それは選手たちを安心させるためだった。
山住は検査を持ちながら、病院のテレビで選手たちを一生懸命応援していた。星葉高校はやはり強かった。
1点リードされてしまった。ますます選手たちのペースが乱れていく。それでも南雲は焦ることなかった。
間違ったTシャツ
OBたちはお揃いの応援Tシャツを発注していた。当日着た観客に配るため、Tシャツを取りに行っていたが、
既に試合は始まっていた。そして翔が先発メンバーでないため、犬飼は怒って帰ってしまった。
いつも犬飼が出していた「応援ボード」を残して、席を去ってしまったため、根室の姉がその役目を買って出た。
そして届いたTシャツは箱を開けてみると、焼肉屋さんのTシャツだった。確認ミスだったが、
本来のTシャツは焼肉屋さんにあるとわかり、すぐに取りに向かった。その間美香はスマホを使って何かをしていた。
そして青空が横で応援している中、パソコンを広げて何か作業していた。そして1本の動画を作り上げた。
それをすぐさまSN上にアップし、観客席全員に拡散してもらうようにお願いした。それはこれまで選手たちが頑張ってきた証だった。
そして越山高校のカラーである「緑色」のものを持って、今すぐ応援に来てくれるように呼びかける動画だった。
最初はガラガラだった。緑の応援席がどんどん緑色で埋まっていく。そしていけない人たちもラジオや、テレビで応援をしていた。
やっとTシャツが届いたのは6回戦の時だった。ピッチャーとしてマウンドに立っている根室は、
100球以上投球しており、かなり疲れが目立っていたが、南雲はることを翔に伝えタイムを取った。
そして試合再開となったが、ピッチャーの交代はなかった。翔は何を伝えに行ったのだろうか?
悲願の勝ち越し
南雲はこのままで終わらせるつもりはなかった。時には鬼となり、選手たちを叱責して、
やる気を逆に起こさせることもした。そして翔には、根室にもともとの武器であるスライダーを使うことを伝えた。
入部した時、根室は投げ方が違った。しかし南雲アドバイスにより今の投げ方に変わった。
それを逆手に取り、相手チームを翻弄する作戦に出た。しかし賀門にも考えがあり、
フォーメーションを本来の形に戻した。ピッチャーは翔の幼い頃からのライバルだった。
翔は投げたくて仕方ないと思うが、テレビに映し出されたベンチでは、翔がとびきりの笑顔を見せていた。
家に帰りテレビで応援していた犬飼は、孫の姿を見てとても喜んだ。ベンチにいても笑顔でいられる。
そんな試合を彼を今しているのだ。ピッチャーが途中で交代すると思われたが、根室のスピードは落ちる事はなかった。
落ちるところがスピードを増してきた。後は2点リードされた得点を入れ、さらにリードするだけだ。
しかし、気合が入りすぎたのか、相手が打った球を追いかけ、外野の久我原と揄が思いっきりぶつかってしまった。
揄はすぐに立ち上がりボールを投げ返すことができたが、目の横から血を流していた。
しかし久我原はいつまでたっても立ち上がることができなかった。担架で救護室に運ばれ手当を受けたが
手が痙攣しており、救急搬送され試合再開となった。南雲は選手達に言い聞かせた。
「負けるのは今じゃない。負けるのは2人揃った時だ!」と、その言葉を受け選手達は8回裏をチャンスに変えるため、
全力を出し塁に出た。そして代打で翔がマウンドに立ち、塁に出た選手を返すため、バッドを振った。
選手2人が帰ってきた。2点リードのさよなら。翔はみんなと抱き合い喜んだ。悲願の勝ち越し!
南雲は改めて賀門に、教員免許のことを詫びた。しかし、賀門は南雲がどうやってここまで選手を強くしたのか、
不思議に思ったが、決勝では星葉高校のブラスを応援に入ってくれることになった。
しかし悲願の勝ち越しの裏で、新たな問題が起きていた。もし三重県代表となっても試合に出られない可能性が出てきた。
「エルピス~希望、あるいは災い~」キャスト、主題歌、脚本など概要
ゴシップ #彼女が知りたい本当の〇〇(上) (扶桑社文庫) [ 関 えり香 ]
ゴシップ #彼女が知りたい本当の〇〇(下) (扶桑社文庫) [ 関 えり香 ]
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