ついに平に会ってしまった【ホルモン珈琲】「珈琲いかがでしょう」5話
青山は「あるオトコ」からずっと逃げながら、珈琲販売を続けていた。それはかつての相棒平(ペイ)
しかし、モタエのお店で追いつかれてしまい、挙句青山珈琲のファンになった垣根にも捕まった。
平はこともあろうか、垣根を誘い車に乗り込んでしまった。厄介な過去が…
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放るもん!
垣根にとって、青山は自分を変えてくれた素敵な珈琲ショップのオーナーで、憧れの存在。
しかし平にとっては「放るもんを、躊躇なくポイポイと片付けてた」憧れの兄貴。
そして、兄貴はいつも仕事が終わると、自販機のカップ珈琲を【泥水】と言いながら飲んでいた。
平も飲ませてもらったが、苦いものが苦手で、甘い物好きな彼には余計に「泥水」以下に思えた。
仕事が終わると、報酬がもらえる。そして食事をご馳走してもらえるので、2人は遠慮なく焼肉を食べていた。
しかし、青山の上に当たるリーダーは「よくお前ら放るもん、放った後にホルモン食えるな!」と言ってきた。
そう、青山がまだ名前もない頃「放っていた」のは【生身の人間】だからこそこそ、血や時には皮膚の内側も見たであろう後に
昔は臭くて食べれなかった「放る部分=ホルモン」を食べる彼らの神経が分からなかった。
しかし、名前のない頃の青山は、何を見て何を考えているのか、平にもわからなかった。
ただ、ひたすら片付けに没頭して、泥水を飲む繰り返しだった。
ほらんもん!
青山には「放るもん」の写真がみせられ、見つけ次第仕事にかかる。放るもんはひたすら殴り続ける。
青山の気が済むまで、相手がすでに息をしていなくても、ただひたすら機械のように放る仕事に没頭する。
周りのことなど眼中にない。そんな中、スマホで、放るもん、放らんもんを見ていた青山は、ギリ放るもんじゃない奴を片付けた。
ギリギリ、平が来て間に合ったのか…。いつものように路地で泥水を飲んでいると、ホームレスが「小豆洗い」のように現れた。
「これは珈琲豆。うまい珈琲飲ましてやるからついてこい」
意思を持たない青山は、珈琲と聞いて、彼の後をついていってしまった。平も追わないわけにいかない。
ホームレスの割に、小綺麗な部屋に珈琲の道具が並んでいた。不思議そうにただ眺める青山。
豆を挽くのをただただ見るだけの青山。お湯を注ぐのを見るだけの青山。何も感じない彼。
しかし、出来上がったのは「泥水」じゃなかった。今まで自分が飲みたかった珈琲。この時青山は青山になった。
でも、平は苦いのが苦手なのでやはり「泥水」兄貴が、どんどん珈琲にハマり、遠い存在となっていった。
あの日の一杯の珈琲が青山を変えたのだ。
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