核心に迫って来た青山の過去の姿「珈琲いかがでしょう」4話
車のメンテナンスも兼ねて、昔馴染みの友人が営むガソリン兼車修理工で珈琲を淹れていた。
すると、友人のゴンザがあいつはいつも不愛想で好かない。と、セルフでトラックに給油する男のことを話した。
男は一瞬「珈琲に気を取られる」も、そのまま何事もなかったようにトラックに乗り行ってしまった。
コンテンツ
ガソリン珈琲
男の名前は菊川。どこかの運送会社で大型トラックの運転手をしているらしい。
家に帰ると食事の支度をして、後ろを向いて「ご飯できたよ」と優しく声をかけ
2人分の食事をトレーに乗せて、ダイニングテーブルまで運び女性と一緒に食べ始めた。
しかし、女性はどことなく元気がない。ごはんを食べようともしない。
けど、菊川はかまわず今日の話しを始めた。
「いつも立ち寄るスタンドに、コーヒーのいい香りがしてね、思わず飲みたくなっちゃった」
「でも、君が飲めないから大丈夫。僕も飲まなかったよ」と楽し気に話していた。
修理完了
ゴンザは「車のパンクも全部直した。これで借りは返した!!」
青山はにこりと「恩は売っておくものですね。」と言いつつ、早くこの場を離れるように言うゴンザに
しばらくここで珈琲を出す。という青山。いつものように何を考えているのかわからないし、
なぜ、みんな青山を昔から知っている人は、「早く場所を変えるように」いうのだろうか・・・。
青山は菊川が来るのを確認して、小さな紙コップにコーヒーを注ぎ、「試飲ですから」
と、飲ませた。しばらく菊池の動きが止まったが、「1杯ください!!」とテーブルに着いた。
そして、「妻が病気で入院していたから、妻の好きな珈琲をしばらく飲むのを我慢していたんです。」
と、青山に話し「でも、昨日退院してきたんで」と、おいしそうに珈琲を飲む菊川。
「実は、妻が毎朝珈琲を淹れて持たせてくれるんですけど、それがすごくまずいんです。でも、彼女に申し訳なくて、我慢して飲んでたんです」
今までの不愛想が嘘のように彼はよく話した。
事の真相
しかし、事の真相は違った。彼の妻は1年前に病気で他界していた。
その寂しさを紛らわすかのように、彼は妻が毎日淹れてくれた珈琲を今まで飲まなかった。
彼女が淹れた愛情のこもった珈琲が恋しかった。しかし、妻はわかっていた。
自分が淹れる珈琲がいかにまずくて、夫が毎日どれだけ我慢して飲んでくれていたか。
そんな会話を菊川は帰って、妻とした。もちろん妻は他界しているので、いるはずはないのだが
彼には見えているのだろう。在りし日の妻の姿が。そして、美味しい珈琲を今日飲んだことや
君はまずいって言うけど、僕は君が淹れてくれた珈琲が好きだった。
と思いを伝えた。すると彼女は姿を消した。彼女の珈琲をまた飲みたかった菊池と
いつも珈琲がまずくてごめんね。と言いたかった妻。些細なことだが、言えなことがお互い心残りだったのかもしれない。
そして、青山はゴンザの店を出た。しかしゴンザは「GPS」を指示通りに仕込んだ。
と、平に電話で報告していた。古くからの友人がちょっとした裏切りをしていた。
なぜ、青山は平に追われているのだろうか・・・!?
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