1杯目ピンクの髪のキラキラ少女「珈琲いかがでしょう]2話
青山は各地を転々とする、キッチンカーで珈琲を販売する「タコ珈琲」のオーナー。
いつもバックミラーに、手作りらしきマスコットが揺れている。口笛を吹きながら次の場所へ。
そして、しばらくしたら惜しまれながら、次の出店場所へ。それだけ彼の珈琲は人の心をつかむ力がある。
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後ろで音がする
のどかな田舎町での出店も今日で最後。珈琲を味わうお客様でにぎわっている。
と言ってもミカン農家が軒を連ねる村。農作業の間に青山の珈琲で疲れをいやす人たち。
そこへ「大門」という男性が1杯の珈琲を求めてやってきた。「今日で最後なの?さみしくなっちゃうね」
「東京での出店が決まりましたので」と、この地で最後の珈琲をドリップする青山。
その背後を、ピンクのツインテールをした女子高生が通り過ぎていった。大門はすかさず「挨拶くらいしろ!!」
と、注意すると不機嫌になる少女。大門の家の子だが、農家ばかりの村でピンクの髪は目立っている。
そんなやり取りの後、青山が車を東京に向けて走り出すと、何やら物音がする気がする。
気のせいか・・・と思うもやっぱり音がする。近くの駐車場に泊まり、後ろのキッチンを開けると
大門の子供雅が紛れ込んでいた。「学校は連休だし、手紙書いておいてきたから大丈夫!!東京一緒につれてって!!」
と、青山にせがむ。今更戻れないし、宿泊場所もあるというので、短期間だけならと、一緒に行くことに。
待ち合せは原宿
雅は東京でオーディションを受けるという。人々に影響を与える何かすごい人になりたい!!
それが雅の夢だが、初めての東京に感動し、青山に1杯の珈琲をオーダーした。
青山は雅の今の気持ちを表現するかのように、ピンク色で、クリームたっぶりのキラキラ珈琲を淹れた。
そのおいしさに感動する雅。今日シェアハウスに止めてくれる女性徒原宿で待ち合せ。ということで別れた。
雅は東京の「空の狭さ」に切なさを感じながらも、初めての東京にウキウキが止まらない。
そして、ついに待ち合わせしていた女性「礼」と出会うことができた。彼女は雅のSNSにいつもメッセージをくれる人だ。
礼と一緒に、オーディションの時間まで原宿を楽しむことにした雅。
そこには「キラキラで、ふわふわの」世界がいっぱいあって、田舎にはないものが沢山。
スイーツもおいしい!!そして、なんと言っても「名刺」を渡してくる人が多い。
礼は雅がかわいいから、みんなが見てるのわからない!?と、言うと、雅はもうアイドル気分だった。
しかし、いざオーディションとなると「何も言えない」自分がいた。せっかく来たのに何もできずに帰る雅。
そして初めてきた礼の部屋。「女性だけのシェアハウス」と聞いていたので安心していたが
いきなりトイレから男性が出てきて驚く雅。「そいつは空気だから」といい、適当に座ってと言われても
座る場所もないくらいに散らかっている。そして空気の男性は雅がもらった名刺を見て「ぼったくり」と言った。
雅は本当にスカウトだと思っていたのに、実は多額のレッスン料を取っては逃げる奴らだった。
礼に「それくらい気づいてたよね?」と言われ、うなずくしかなかった雅。意外に礼は冷たい人だった。
ピンクの髪のJK
ショックが冷めやらない中、「ピンクの髪のJKとやれるのはここですか?」と2人の男性が入って来た。
「いつもSNSでポエムみたいにつぶやいている、田舎のいもっこちゃん。」
礼はいつも優しいコメントをくれていたが、実際は男性たちに「こんなにダサい子がいる」と話して
笑いのネタにされていたらしい。ショックにショックが重なり、2人の男性に襲われそうになると
再び玄関が開き青山が「珈琲の配達に来ました。」と部屋に上がり込むと、一番強そうな男性の腕を捻じ曲げた。
その瞬間男性は「この男にはかなわない」という顔で、抵抗することをやめた。
青山は雅を連れて部屋を出た。なぜ青山が来たのか!?途中で雅の父に電話を入れたところ
「娘に何かあったらお願いします」と、頼まれていたので、今日の雅の行動を把握していたのだ。
だから、寸前のところで助け出された。そして青山から珈琲をもらう雅。
「根っこがしっかりしてれば、普通においしいんだ。キラキラに飾らなくてもいいんだ。」とつぶやいた。
そして、再度東京へリベンジすることを誓った。根っこがしっかりしてから。
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