2杯目の珈琲、自暴自棄の画家志望礼「珈琲いかがでしょう」2話
雅を「シェアハウスに止めてあげる」といつもSNSで、メッセージをくれていた礼。
でも、実際は複数の男性を部屋にあげ、食事はインスタント麺を食べるなど荒れた生活をしてた。
そんな礼を見かねて、一緒にシェアしていた専門学校からの友人ヤイ子が部屋を出ていってしまった。
コンテンツ
突然きた青山
友達にも見放され、呆然としている中、突然青山が部屋に来た。雅がスマホを忘れたらしい。
「その辺適当に探して」と言われ、青山は適当に物をどかしてスマホを探していた。
すると積み重なった本の下から、立派なエスプレッソマシンが登場し驚く青山。
礼はこの話しを青山に聞いてほしかった。まだ画家になることを夢見ていたころ。
そう、雅のように「キラキラ」としていたころ、東京に出てきてまず奮発して、このエスプレッソマシーンを購入した。
毎朝、苦いエスプレッソを飲むのがステータスとして、パワーの源にもなっていたが、同級生たちがどんどん認められていく。
しかし、ある話しによると、著名な画家と生徒たちは食事に行くなど「密」な関係を持ち
上にのし上がっていた。つまり礼は「枕か・・・」と愕然とした。彼女たちに合って自分にない物。
いくらおしゃれをして、著名な画家に声をかけても気持ち悪がられるだけ。彼女たちにはあるのに、私にはなかった。
壊れ始めたエスプレッソマシン
ちょうどそんな時にエスプレッソマシンの調子が悪くなり、ついにエスプレッソが飲めなくなった。
まるで今の自分を象徴しているようで、そこから生活がどんどん荒んでいき、絵を描くことも忘れ
男たちと飲み歩くことが増えていった。そしてエスプレッソマシンのことも忘れていた。
しかし、青山はこのエスプレッソマシンは「壊れていない」という。水道水にカルキが含まれているので
機械の中に「石灰」が詰まるため、定期的なメンテナンスをしないとエスプレッソが作れなくなるらしい。
青山は自分の車から、石灰を溶かす粉を持ってきて、マシンに注ぐと今までたまった汚れがどんどん出てきた。
それは、礼の中にたまった汚れも出ていくようだった。そして、詳細なメンテナンスを青山から学び
自分で機械を掃除して、いざフランス産の豆を青山からもらい、エスプレッソを淹れようとするが、やっぱり出なかった。
この機械が蘇れば、自分もまた筆を握れる気がしていた。でもやっぱり駄目だった。悔しさでマシンをこんこん叩く礼。
すると、止まっていた機械が動き出し、1杯のエスプレッソが出来上がった。久しぶりの苦い珈琲。
青山は目的のスマホも見つかり帰ったが、入れ違いに男たちが金髪の青年を連れてきた。
青山の似顔絵を描け。というのだ。出入りしていた男性は「あいつは絶対人を殺した目をしてる!」
と、言い張っていたが、礼がなんであんたみたいな人に、あの人は追われてるの?と聞くと「殺人者ですから」と答えた。
生き返った礼
礼は青山にエスプレッソマシンの手入れ方法を学び、再びエスプレッソが飲めるようになった。
そして気持ちが目覚めた。やっぱり自分は絵を描きたい!!みんなに見てもらえる絵を描きたい。
男たちにエスプレッソを振る舞う礼。しかしあまりの苦さに顔をしかめる男と、コーヒー牛乳好きの男。
特別に「カプチーノ」を淹れてあげると、それでも苦いと顔をしかめる。やっとこの男たちと住む世界が違うと気づいたのか、
男たちを、玄関に押しやり扉を開けて「もう来ないでね」と笑顔で見送った。
そして、一人になりまたカプチーノを淹れ、何倍目化に成功した「ラテアート」
3つのハートが並ぶ簡単な図柄だが、今の礼には上出来だった。そしてヤイ子に謝罪の電話をいれる礼。
今までのことを謝罪し、自分の気持ちを伝えようとしたが・・・。礼の気持ちはヤイ子に伝わっただろうか!?
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