「シェフは名探偵」最終回ブェッコフの秘密と親子の絆の牛肉のドーブ

今日も平和にお店が開店する。予定だった。しかし三舟のシェフは何かを一生懸命探している。

 

先日真っ二つに割れてしまった、古い椅子だった。すると髙築が「今朝のゴミに出しました。代わりに新しいスツール買っておきました。」と誇らしげに新しいスツールを三舟にプレゼントした。

 

しかしあのスツールは、幼い頃に母親をなくし、仕事一筋だった父親が、厨房に自分の居場所を作ってくれるために、プレゼントしてくれた思い出の品だった。

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店から駆け出した三舟

思ってもみないことに、三舟は急いで外に走りだした。高築もあとに続いて自分がゴミを捨てた場所へ走った。

 

しかしどの集積場を渡っても、あのスツールはもうなかった。髙築は知らずにやったことをいえ、三舟の大切な思い出をいとも簡単に捨ててしまった

 

そのために三舟に謝罪するが、「過ぎた事はもういいよ」と優しく許してくれた。それでもやはり悪いことをしてしまったと言う気持ちは消えなかった

 

その日の夜帰ろうとすると、高築が「明日の予約リストの確認をしてから帰ります」と言うと、金子もワインのリストをチェックしなくちゃ!

 

すると志村まで、なんだか棒読みのような状態で残業していくことになった。とにかく先に三舟を家に帰したかった。

 

それは髙築が考えていることがわかったからだ。片っ端から回収業者に当たって、あの椅子を探すと言う。3人で協力して思い当たる業者をピックアップしていた。

 

翌日、三舟の父親の仕事の手伝いをしていると言う安倍と言う女性が、再びお店を訪れた。あらかじめ乳製品は使わないことで、予約がしてあった。

 

三舟は少し違和感を覚えていた。しかし要望通り牛乳を使わない食事を提供することができた。そして彼女はパンをとると、最近オーナーオープンしたばかりの新しいパン屋の名前を口にした。

 

彼女は20代の頃パン屋さんをやっていたと言う。がっつりした食事系のハード系のパンを出したかったのだが、商売がうまくいかず、お店を閉めることになった

 

その頃はまだ、フランスのパンについて日本でもあまり知られていなかったのが1番の原因かもしれない。

 

ますます違和感を感じる三舟に、彼女は「きれいなレースのような模様がついた、鳥が描かれた鍋を知っていますか?」と三舟に尋ねた。

 

「えぇ、知っています。うちにもありますから、また今度いらした時に、その鍋で作った料理をお出しします。

 

と、1週間後の来店を約束して、安倍は帰っていった。三舟が様々な違和感を持ちながら、1週間後を迎えることになった。

 

 

 

 

ブェッコフの鍋ね秘密

1週間後安倍が来た。やはり違和感を覚える。しかし約束していた通りメインディッシュに、あの鍋を使った料理を出した。

 

中には根菜を中心に、じっくりと煮込まれた料理が入っていた。素材の味だけで食べる料理だそうだ。

 

ちなみに鍋に描かれているのは「こうのとり」であり、フランスのカンザス地方のシンボルとなっている。

 

そこで安倍は真相話しだした。幼い頃に母親なくし、父親1人で娘を育てていたが、仕事一筋でなかなか相手にもしてもらえなかった

 

そして、彼女自身が乳製品アレルギーなので、父親の料理を一切口にしたことがなかった。2人は親子であってもまるで他人のような冷めた関係だった。

 

しかし、父がフランスのカンザス地方に行ったときに、心筋梗塞で倒れそのまま帰らぬ人となった。そして遺品の中にこの鍋があったと言う。

 

しかし使い方がわからずそのままにしてあった。そこで三舟は全てわかった。彼女の父親はフランス料理の料理人。

 

そして彼女はフランスへは一度しか行ったことがないのに、フランスのパンを提供するお店を出したこと。そしてこの鍋が遺品として残されたこと。

 

だから彼女は、普段はラフな服装が好みなのに、きちんと正装してお店にやってきたことに違和感をまず覚えていた。

 

そして最初に「これでフランス料理と和解できます」と言っていたことの意味がわかった。食べられないフランス料理を一生懸命に作る父親と和解すると言うこと。

 

そこで三舟は「もう和解してますよ。」と女性に伝えた。意味がわからない女性は呆気にとられていたが、それはこの鍋の使い方にあった

 

この鍋はオープンなので火を通すのではなく、本来はパン窯の残り火で火を通す料理であり、蓋を密閉するために使うのはパン生地であると言うこと。

 

つまり父親は、娘にお土産として買って帰り、パン職人である娘がパン生地を使って料理をすることで、この鍋の意味が出来上がってくる。

 

つまり父親のフランス料理の職人としての腕と、娘のパン職人としての腕が重なり合わないと、この鍋で料理をすることができない。

 

安倍は初めて真相を聞いて、ますます笑顔になった。そして絶対に三舟の父親を次回この店に連れてくると約束してくれた。

 

■タイトル

 

牛肉のドーブ

 


髙築の椅子探しはまだ続いていた。志村が「アンティークショップ」といったことから、髙築がいきなり走り出した。

 

そして翌日、あの椅子を持って出勤してきた。三舟は少し嬉しそうな笑顔浮かべていた。父親と再会の日に椅子が戻ってきた

 

ちゃんと元通りに修復されて、昔髙築が働いていたラーメン屋の近くの、リサイクルショップで、ウインドウに飾ってあるのを見つけたのだ。

 

やっとまた厨房に戻ってきた椅子。そして安倍が来る時間に合わせて金子と高築は外で待っていた。

 

ちゃんと初老の老人を連れて、2人で来店してくれた。まずは2人だけの時間を過ごしてもらおうと、コーヒーだけ出して、4人は厨房のあたりで過ごしていた。

 

すると三舟が「父さんに食べてもらいたい料理がある。」と言って牛肉のドーブを持ってきた。 幼い頃からよく作ってくれた父親の味だが、なぜかあの味を越えられない。

 

しかし父親は2口食べると「パ•マル」悪くないと言う意味だが、フランスでは最高の褒め言葉であることを修行時代に知った。

 

そのため三舟が父親に初めて作った料理が「パ•マル」だったのは、父親が初めて自分の料理を褒めてくれたことだと後になって知った。

 

しかし三舟はどうしても父親の牛肉のドーブを作りたかった。父親は快く厨房に入り、作り方を見せてくれた。

 

三舟はあの頃と同じように、あの椅子に座り後から父親を見ていた。そして柑橘に実のの皮を削るように言われた三舟。そこにこの料理の秘密があった。

 

柑橘系の果実の皮を削って、隠し味にするのだが、父親は新鮮な果実ではなく「摘果」を使っていたのだ。まだ熟していない果実を使うことでより爽やかな旨味が出ると言う。

 

三舟はいつか親父を超えるシェフになると誓ったが、父親は既に自分を超えてしまっていると答えた。お前の理想が高すぎるから、そう思うだけでもうとっくに超えている

 

やっと長年の2人の間にあったわだかまりが解けたような時間だった。そして、もうすでに父は息子のためにお店に出す野菜を栽培してくれていた

 

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