「最愛」6話、逮捕された優、矛盾が判明した動画と事実
梨央と優は何とか2人で、故郷である岐阜県の白川村まで来た。長らく来ていなかった実家や
当時父親が監督兼寮父をしていた、白山大学の陸上部の寮などを訪れた。優が父の日記を思い出したからだ。
しかし宮崎も東京から、2人を追って白川村まで来ていた。そして父親のパソコンに残した日記が見つかった時、優は宮崎に逮捕された。
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自首した優と父の動画
優は当時6歳だった。それでも父が毎日パソコンに日記を残しているのを覚えていた。
しかし実家にはそのパソコンが残されていなかった。そこで寮へ行くと父のパソコンが見つかった。
そこにはやはり記憶通り、毎日父がつけていた日記が残されていた。そして最後の日記には動画が添付されていた。
それは山田の息子が犯した罪と、自分が犯した罪を告白するものだった。しかし優は全て自分がやったことだが、父が責任を持って償っていくと言っている。
東京から2人を追いかけてきていた宮崎に、優は自首することにした。そして東京に移送された優は、加瀬と面会し、
事実を確認してみた。しかし優にはやはり記憶はなかった。優の記憶となっていたのは、耳につけていた小型カメラ。
それが優の記憶だった。加瀬はそれならば何を聞かれても「答えない」と言うことをアドバイスした。もし何か話してしまうと、後々面倒なことになると伝えておいた。
そして15年前のことについては、当時優かまだ幼かったこと、だから罪には問われないことを付け加えておいた。
そして加瀬は知り合いに、山田の父親が殺害されたであろう時の動画の分析を頼んだ。すると意外なことが判明した。
山田の父親が発見されたのは、大きな池の方。しかし優が突き落としたのは小さい池の方で、その2つはつながっていない。
そしてさらに、先に手を出してきたのは山田の父親。つまり優が先に首を締められたため、正当防衛が認められるではないか。
警察でも動画の分析が進み、遺体の発見現場と、突き落とされた現場の違いが発覚した。
新たに出てきた目撃証言
宮崎は公園周辺の聞き込みを再度行った。小さい池、大きい池はつながっていない。誰かが移動させなければいけない。
そして優は、首をしめただけ。しかし遺体には頭部に打撲の跡があった。その矛盾を確かめるため新しい目撃情報を探していた。
すると公園近くのラーメン屋さんで、常連が「犯人を見た」と話していたのを聞いたと言う情報を得た。
しかし、常連といっても名前や連絡先も知らないので、その特徴から人物を探し出すことにした。赤いタオルを首に巻いた中年の男性。
何人目がにその人物にあたることができた。男性は「あの男が犯人に間違いない」と語気を強めて言い放った。
その男性の特徴を聞くと、暗くてよくわからなかったが、黒っぽい服装でずぶ濡れだったと言う。宮崎は一瞬にして、突き落とされた当時、彼は生きており、
自力で池から這い上がり、その這い上がった現場を男性が目撃したと言うことだと理解した。その後何かが起こり、大きい池の方へ山田は転落した。
つまり、優は殺人を犯していなかった。そして加瀬は今までの優の脳の障害についての検査結果等を宮崎に提出し、
障害と事件の因果関係を、考慮してもらうようにお願いした。優は小型カメラの映像だけで、自分が犯人だと思っている。
でも実際は、当日の記憶は残っていなかった。警察が誘導尋問をしてしまえば、優はやってもいない殺人についても認めることになってしまう。
一体誰が山田の父親の頭を殴ったのか?それがわからないまま、優は釈放された。一方で富山では、日記の動画の証言通り、
父親が埋めた遺留品が全て見つかった。富山で警察官をしている藤井が東京までやってきた。宮崎に15年前のことを確認するため。
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山田の息子の性的被害者
この事件の発端は、15年前にさかのぼる。台風が近づいてくる夜、帰りが遅くなると出かけた梨央の父。
しかし、寮に戻ってくると、血まみれになって梨央の上に覆い被さる山田の息子がいた。そして近くに優がいた。
父は一瞬で何が起きたか理解し、2人に罪が問われることがないよう、事件の証拠を隠蔽することにした。血まみれの衣服は洗濯し、
2人の子供を、自宅の布団に寝かせ、現場となった寮の裏口を清掃した後、車に遺体を積み込み、富山の山中に埋めた。
後に、自らの罪であると告白した動画は、発見されることを考えてか、遺体を埋めた場所や、遺留品を埋めた場所がすぐにわかるように、鉄塔の近くに全て埋めていた。
そして、全てを終えて帰宅した時、起きてきた梨央と遭遇した。幸いにも山田が使った薬のおかげで、梨央は「変な夢を見た」と言う程度に記憶に収まっていた。
しかし、梨央自身、父親の不審な態度や、自分自身の体にある身に覚えのない傷を見て、あの日自分の身に何が起きたのか知りたいと思い始めた頃
父は急死してしまった。しかし、山田の息子が行方不明になったことで、性的被害を受けたと言う女性が、何人か訴えを起こす結果となった。
藤井はその中で、東京にいる被害者について「松村」と言う女性がいると言う情報を、宮崎に伝えたが、宮崎は彼女に会っていなかった。
そこで、被害を訴えていた女性マネージャーに、当時の写真を送ってもらうことにしたが、彼女は当時のことを思い出したくないので、これを最後に連絡を断ってしまった。
宮崎はその写真を見て、1人思い当たる人物が写っていることに気がついたのかもしれない。その女性がもしかしたら松村かもしれない。
その表情は、フリージャーナリストとして、後藤の身辺を調査している橘のようにも見えるが、彼女は命の危機にへ直面していた。
後藤が手を回したのか、男たちに連れ去られ、海に投げ落とさる直前で、後藤に助けられ、手切れ金なのか、口止め料なのか、お金を渡されていた。
そしてその後彼女は、梨央を尋ねている。何をしても注目されない自分と、何もしなくても注目される梨央。世の中は公平にできていると、謎の言葉を残している。
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