「コタローは1人暮らし」7話夜中2時の贈り物と、コタローの不自然な行動のすべて

狩野は一応漫画家なので、日夜関係なく仕事をしていることが多いが、「午前2時」になると、インターホンが鳴る。

 

そして、外へ出てもだれもいない。あるのは小石が数個。何日か続いたが、田丸の部屋にも同じ現象が起きていた。

 

そこで、コタローの様子を伺いに行った2人は真実を知ることになる。

 

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コタローに詳細を話すと、コタローは「それはわらわでござる。施設にいた時もあったと聞いた。」

 

「わらわは眠っているのでわからぬのだが、夜中に小石を置いたり、訳の分からぬことを話したりしたらしいぞ」

 

と、いうと、「もしそのようなことがあっても、それは本当のわらわではない故、放っておいて欲しいのである。強気者でないわらわはわらわではない」

 

と、言って外へ行ってしまった。残された田丸たちは「小さい子がよくストレスで起きる夢遊病ってやつか？」

 

「最近、美月さんがいなくなったりして、コタローなりにストレスを抱えてるんすかね。」と話していた。

 

 

翌日、幼稚園へ迎えに行くと、狩野に「わらわはこれから小林どのといいところへ行くでござる」

 

と、前置きをし、ついてこないように言ったのだが、狩野はついて行ってしまった。しかしついたのは「メイド喫茶」

 

しかも、1杯1,500円もするミルクを飲むことに驚く狩野。それで後をつけていたことがバレてしまった。

 

そして、コタローの部屋へいくと、狩野は幼稚園児のくせして、高級ティッシュをつかったり、新聞をいくつも取ってとお説教をするのだが、

 

それはコタローなりの生きる術だったのだ。

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夜中の小石が来る時間を見図り、ドアを開ける狩野。すると眠ったコタローが入って来た。狩野の足にしがみつき

 

「一人はいや。一緒に寝るぅ～」、コタローの【本当の自分ではない】という言葉を思い出し

 

部屋へ連れて行こうとするも嫌がるコタロー。しかし、狩野はコタローの気持ちを考えて、部屋に戻ししばらく見守っていた。

 

そして、最近のコタローの様子について、弁護士事務所へ行くと、【日記】の存在を知らされた。

 

コタローがメイト喫茶へ行ったのは「おかえり」を言って欲しかっただけだった。だから、入る時テンションが高かったのだ。

 

そして、高級ティッシュを使っているのも、弁護士の経験上ネグレクトを受けている子供は、飢えをしのぐために

 

家にある物を食べようとするが、その中にティッシュがある。そして「高級」なものほど甘いらしい。

 

どんどん解けていくコタローの謎、そして新聞についても、何社も取っていることを最初の頃とがめたことがあったそうだ。

 

しかし、コタローは5社の2日分の新聞をポストに押し込むと、これでいっぱいになればわらわの身に何か起きたと気づいてくれるかもしれぬ。

 

と、言っていたのだ。自分なりに生きる術として、高級ティッシュを買い、新聞を何社も契約していたのだ。

 

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コタローの通う幼稚園で、最近遊んでいる途中で眠ってしまう友達がいた。新任の花輪先生は何とかしたいと

 

母親に話しても、「幼稚園の責任」と突っぱねられ、すっかり自信を無くしていた。

 

しかし、日曜日になるとその子が、コタローの家にきて「これから一緒に家出をしよう」と言うのだ。

 

お母さんを困らせて、自分の大切さを認めたい。ということが本音らしいがコタローも付き合うことになった。

 

2人で楽し気に川沿いを歩いていると、斜面に座っている花輪先生を見つけた。

 

自信を無くし、川を見ていた先生に近づく2人。するとまた友達は突然眠りだした。

 

実は、花輪先生も幼い頃に経験があり、強いストレスから突然眠ってしまうことがある。だから母親に相談したのに力になれなかった。

 

と、話す花輪先生もまた眠り始めてしまった。彼もまた園児たちの笑顔を増やしたいと様々なストレスで症状が出てしまったのだ。

 

 

コタローは「目覚めるまでわらわがいるぞよ」と眠る2人を見守っていた。しばらくすると連絡を受けた

 

友達のお母さんが迎えに来たことで、2人は目を覚ました。そして、あらためて子供と向き合うことを約束してくれた。

 

コタローは先生に送られて家に帰ると、「わらわは家ではできぬ」と部屋を見てつぶやいた。

 

その時、狩野が息を切らして階段を上がって来た。「お前どこ行ってたんだよ！！銭湯3往復、商店街を何往復したとおもってんだ！！」

 

と、コタローがいつもの時間にいないことで、狩野が心配して探していたことを知った。

 

狩野は冷静になり「おかえり」というと元気に「ただいまでござる！」とコタローは答えた。

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小さいなりに色々考え、大人など必要ないように思えるが、やはり、一人で暮らす寂しさにコタローは耐えていたのだった。

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