「元彼の遺言状」7話、多忙な日々と篠田の過去が明らかになる
麗子はなぜか、いつも邪魔をしに来る古巣の上司、津々井の前にいた。
津々井が15年ぶりに電車に乗り、「ちかん」に間違われ、その弁護を麗子に頼み、会社には「おたふく」だと嘘をついていた。
しかし、津々井には痴漢はできなかったのだが、なぜこんな騒ぎになったのか!?
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痴漢冤罪と後妻業
こんな時に限って、黒丑が「太客の頼みだから」と女性をつれてきた。女性は父の遺産目当てで、後妻になろうとしている女性がいる。
というが、これは弁護士にはどうすることもできないので、警察に相談するようにアドバイスした。
そして、津々井が抱えている顧客との約束が今日だという。急いで篠田をしろくま食品に向かわせ時間稼ぎをした。
しかし、思っていたのとは違う案件だった。社員食堂のシチューに5月23日に毒を入れるという脅迫状が届いていたのだ。
シチューは白熊食品の主力商品で、今まで社員食堂だったが、数年前に新商品開発を兼ねて、商品開発部が社食を担当し、
一般開放していたが、大きな取引を控えている今、本当にシチューに毒を入れられたら取引が流れてしまう。
ということだった。そこで、実際に社食で食べることにした麗子と篠田。普通においしい社食だった。
そこで麗子は「5月23日」と日付指定してきたのが気になり、1年間の社員の手巾記録を取り寄せた。
そして、津々井の件に関して、麗子は津々井の希望通りすぐに留置所から出した。
津々井には「痴漢」できない理由があった。それは彼のファッションへのこだわり。
彼は鞄を持ち、雨も降っていないのに、英国紳士のような身なりを好み、いつも傘をもっていたため
両手はふさがっていた。しかし、相手の弁護士は示談には応じない方向で話し合いが始まった。しかし相手に覚えのある津々井。
会社に忍び込み、紗英と篠田、黒丑も手伝い膨大な過去の案件ファイルを持ち込んだ。
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過去の裁判に満足がいかなかった被害者
相手の弁護士が来ることになり、成り行き上篠田の住まいであるロフトに、津々井も隠れたが、
津々井が思わず声を出したことで、篠田がスマホで注意するが、津々井が「お前は何者だ?」と迫ってきた。
そして、弁護士が帰ると、篠田のいない隙に津々井はアドバイスしたが、麗子は篠田の素性がわからないのを承知していること。
そして、本人が話したくなるまで待つと宣言した。全員で過去のファイルを探すと自動車会社の大規模なリストラに関する資料があった。
そこでは、リストラする代わりに他の仕事を用意する。ということで会社と和解したはずだった。その時被害者の弁護士が
今回の痴漢案件の弁護士だった。そしてファイルには原告の履歴書も残っていたが、その中から、津々井を訴えた女性が見つかった。
弁護士と彼女を呼び事情を聞くと、会社が約束した「再就職先」は東北の支社など、今の環境とは全く異なるところで、
原告が満足できるものではなかった。そこで、今回たまたま津々井を見かけたことで思わず痴漢加害者にしてしまったのだ。
津々井はその後の会社の動きを把握していなかったことを詫び、何とか裁判は逃れることができたが、
麗子は津々井のうそを見破っていた。当日車が故障したのではなく、妻の動きを監視していたのだ。
妻が浮気していると疑った津々井が、妻を尾行していたが、実際は中年女性に人気歌手のコンサートへ出かけただけだった。
そこに、黒丑のお客が来るが、父が突然亡くなり、その女性は手に通帳を持っていたという。
それを払い落とすと、彼女は走って逃げたが、途中で転びそのままなくなってしまったという。
麗子も津々井も、過失致死罪に問われる場合があるので、速やかに警察に自首するようにアドバイスした。
そして、しろくま食品の勤務表を見た麗子は、さらにさかのぼり3年分を要求した。
その間に、また脅迫状が届き、会社は23日は社食を閉めるべきか悩んでいたが、麗子は「大丈夫!!」だと太鼓判を押した。
つまり、過去にさかのぼり見ていると、5月23日に欠勤しているのは、シチューを担当していた男性。
母が亡くなり、葬儀と1回忌に休みを取っているが、今回3回忌に休みが取れない勤務状態であり脅迫を思い付いた。
しかし、会社は社食を閉める気がないので、さらに社食の社員が協力して脅しをかけたのが実情だった。
つまり最初から毒などいれる気はなく、休みを取りたかっただけ。というのも、社食が商品開発部に移った途端、
土日も一般開放しており、勤務状態は劣悪で、休みを申請できる状態ではなかった。そのため麗子は、業務改善命令が出てもおかしくない。
と、担当者たちに勤務状況を改善するように迫った。そして、後妻騒動の女性は「判子が見つからない」と言っていたが
亡くなった女性を、司法解剖した結果、胃の中から判子が出てきた。そのため死因は突然大きなものを飲み込んだことによる、
ショック死と位置付けられた。これで忙しかった麗子の事務所もいつもの静けさを取り戻した。
自分の過去を話し始めた篠田
教会の懺悔室で過去を聞かれた篠田。しかし何も話さなかった。麗子は「ならいいわ」と話しを終わらせた。
自分はもう麗子の元には戻れない。と思っていたが、麗子がいない間に事務所に戻ると麗子からしろくま食品に行くように言われた。
自分はまだ麗子に必要にされていることがうれしかった。そして、自分の過去を無理に聞き出そうとしなかった
麗子のやさしさもうれしかった。そこですべてがひと段落すると麗子の目の前にぬか漬けの壺を持ってきた。
麗子は目の前で漬物でも出すのかと思い、「あっちでやって」と言ったが、篠田が壺から取り出したのは
ジップ付きの袋に入った身分証だった。パスポート1冊、マイナンバーカード2枚、保険証2枚。
全て名義が違った。そして、篠田は麗子に打ち明けた。「俺、昔人を殺したんだよ」
元彼の栄治が暗号で残した「遺言」しのだをたのむ。という意味は、弁護士として篠田を頼むということだったのだろうか!?
彼は一体過去にどんな殺人事件を起こしたのだろうか!?栄治と麗子は大学時代に、栄治が何か問題を起こしたら
麗子が弁護すると約束していた。だからこそ、自分の余命が長くないことを悟り、他の人にはわからないように
暗号で篠田を麗子に託したのだろう。
「元彼の遺言状」の見逃し
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