「元彼の遺言状」2話、栄治は殺害されたのか?鍵はバッカス
森川栄治は持病の喘息が悪化し、肺炎で亡くなったはず。しかし、栄治自身が自分が殺害されるような遺言を残していた。
「俺を殺害したものに全財産を相続する」となると誰が殺したのか?それが1番に問題なる。
しかし、もし殺害した場合「殺人罪」で逮捕されることになる。500億円もの遺産を相続しても塀の中。
コンテンツ
栄治から麗子への遺言
麗子は他の元カノたちのように、豪華な物件を相続することができなかった。
殺害された村山弁護士が切り盛りしていた、古びた弁護士事務所を相続することになった。最初は乗り気でなかったが、
古巣の弁護士が現れ、森川製薬の顧問弁護士を受けたことにより、麗子はその古びた弁護士事務所を引き受けることにした。
しかし東京に戻ってきて、栄治の残した暗号に気づいた。「篠田を頼む」昔からやっていた暗号遊び。
麗子と篠田にしか伝わらない。死の直前まで本に書き込み、何かを伝えようとしていた。急いで別荘に戻った。
そして、きちんと犯人を探すことにした。しかし最初は誰もが自分が殺害した。と言っていたが、だんだんとその意味が
「殺人罪」に問われることに気づき始めると、自分が殺したと名乗り出る者は誰もいなかった。
それでも真犯人を見つけないといけない。麗子と篠田は栄治の車に轢き殺されそうになっていた。
しかしすでに栄治が亡くなり、兄の富治が車を使っていたが、普段から鍵がついたままの車は、いつの間にかなくなっていた。
麗子たちはスクラップ寸前のところで、廃工場から車を見つけることができた。持ち込んだ人物を特定したが、富治の名前になっていた。
しかし、富治は車は持ち込んでなどいない。普段から鍵がついているので、よっぽどややこしい書類でない限り、誰でも記入することができる。
そして持ち主の名前と、持ち込んだ人物の名前が家族だとわかるような名前だったため、余計に相手も疑わなかったのだろう。
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バッカスが握る鍵とは?
ここでカギとなるのが、いつも栄治のそばにいた愛犬バッカスだった。あの日信田が朝食を準備している間、
バッカスは別荘の全体に聞こえる位に吠えていた。普段はおとなし犬で、吠える事はなかった。
と言う事は、篠田が朝食を準備している間、栄治の部屋に誰かがいたことになる。逆にバッカス吠えない人物は、
獣医師とその息子、今の彼女くらいだ。しかし、あの日毎朝決まった時間に来る彼女は遅刻し、
栄治の第一発見者となったのは、朝食を持っていた信田だった。しかし、なぜ車がスクラップにされようとしていたのか?
それはトランクに秘密があった。金庫が隠されていた。そこには遺言状が入っているはず。麗子は村山の最後の言葉から、
金庫を開けることができた。そこから見えてきた事実は、確かに遺言状は入っていたが、他にある書類が入っていた。
この書類があることで、栄治は殺害されたことが決定付けられることになる。それは誰かと誰かの親子関係を示したものだった。
そしてあの日バッカスは鳴いていた。じゃあそこに誰がいたのか?従姉妹の紗英。彼女は栄治のことが好きだったので、
別荘によく出入りしていた。他の親族はその日違う場所にいたことがわかっているので、除外されていった。
なぜ彼女はあの日部屋にいたことを口にしないのか?それは栄治が殺害された証拠を見てしまったからなのではないだろうか?
麗子の推理が正しければ、今付き合っている彼女はいつも通り時間に来ていたはず。しかし殺害されたと言う状況を見て、わざと遅れてきたふりをした。
そして篠田が朝食をもっていく間、殺害の証拠は消されてしまった。篠田は殺害された証拠を見てはいない。
彼女の証言では、アンプルの空き瓶があり、左腕に注射痕があったと言う。しかし、栄治は左利きのため自分で注射を打ったとは考えづらい。
となると、栄治のそばに行ってもバッカスが鳴かない人物が、アンプルを使って殺害したと言うことになる。
そして、それを紐解くカギとなるのが、車の中に隠されていた金庫の中にあった親子関係を示すDNA鑑定の書類だった。
2種類の書類が示す証拠とは?
DNA鑑定の書類だけでは不完全だった。栄治が元カノたちに相続を決めた書類を合わせて初めて完璧になる。
なぜならば元カノの中に「相続放棄」をした者がいた。それが獣医師の堂上の元妻だった。
つまり親子関係を示す書類は、栄治と堂上の妻の間に生まれた子供がいるかどうか?を示していた。
つまり堂上がいま、自分自身の息子として可愛がっているのは、栄治の息子と言うことを指していた。
そこまで証拠を示されると、堂上はあっさりと殺害を認めた。動物を安楽死させる薬で、栄治を殺害した。
弁護士の村山の殺害も認めた。その上麗子たちを轢き殺そうとしたり、書類だけ盗もうとした金庫が開かなかったため、車ごとスクラップしようと工場に持ち込んでいた。
妻をとられただけじゃなく、自分の息子と信じていたのに、親子ではなかった証拠を見てしまった。
お金も名誉も手にしており、さらには自分の妻と関係を持ち、子供を授かった。すべてを手に入れた栄治が憎かった。
だからこそ栄治は、自分は堂上にいつか殺されると言うことをわかっていたのではないだろうか。だからこそ「俺を殺した者に」と遺言を残した。
つまり堂上が撮影罪をおかせば、いくら相続されても、財産は自分の息子に相続されることになる。栄治はそのことをわかって遺言状を残していたのかもしれない。
麗子は「困ったことがあったら何でも力になるから」と言って堂上の息子に名刺を渡し、東京に戻ることにした。
途中で富治に出会ったが、篠田は既に姿を消していなかったという。東京に戻ってきた麗子は、早速弁護士事務所に行ってみた。
1階は古本屋になっているが、店主からお客が来ていると言われた。事務所に入ると片付けをしている篠田がいた。
麗子は「あなたの役目は私においしい食事を提供すること」と言って、暗に一緒に事務所にいても良いと言う言葉を投げかけた。
篠田は喜んで片付けを進めていった。今後この事務所はこの2人で切り盛りしていくんだろうか?
そして、堂上の息子が相続した遺産はどうなっていくのだろうか?
「元彼の遺言状」の見逃し
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