「グランマの憂鬱」5話、夢竹の思いと越してきた家族、そして村で子供は育つ
百目鬼村で人気のレストラン「夢竹」。今日も地元の人々でにぎわっていた。しかし、おかしなことが起きた。
「夢竹」を経営しているのは、夢二と竹郎の二人だが、村に来たばかりのころを思い出していた。
しかし、今現実にあるのは、「子供を愛せない母親」の姿だった。そんな母を見て、ミキは何を言うのだろうか!?
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男性パートナーの夢竹
村で評判の「オーガニックレストラン夢竹」を経営している、夢二と竹郎。二人はこの村に移住してきた。
それは、「男性のパートナー」というだけで、周りから疎ましく思われて、点々と引っ越しをしてたどり着いたのがこの村だった。
ある日の経営が終わると、夢二と竹郎はこの時のことを思い出していた。村長とミキの前で「空き家」を借りて、
レストランをしたい。と言った。そして竹郎が「僕たちバートナーなんです」と打ち明けると、ミキも村長も動じなかった。
「それがどうした!?」という顔をしていた。今までだったら疎まれていた二人だが、ミキは「愛し合っているならそれでいい」
と言ってくれた。そして、二人はぜひ村の野菜を使った料理を作りたいので、農家を紹介してほしい。
というと、ミキは村長にその手はずをすぐにつけてくれて、今こうして村の余った野菜を使いレストランを営むことができ、
人々が憩う場所になっている。自然と新作メニューも浮かんでくるが、そのアイデアを見せようとした竹郎が倒れた。
「心筋梗塞」だった。夢二がすぐに対応したので、大事には至らなかったが、「面会は家族のみ」と言われ、会うこともできない。
明け方に家族が来て、竹郎の様子を聞きたくて待っていたが、二人の交際を反対している竹郎の家族は夢二を無視した。
そして、竹郎が話せるようになると、姉が「あの人とは別れるように」と強く言って聞かせていた。
やはり、まだ竹郎の家族には「同性のパートナー」というものは全く認められていなかった。
すると、亜子が「ラブランコしないのかな!?」と不思議に思った。グランマはそれを知らないので亜子に教えてもらった。
ママとパパに手をつないでもらって、ブランブランすることだよ。と言ったが、「これはパパとママが愛し合ってないとできないの」
と大人びたことを口にした。しかしグランマは母のほうが、赤ちゃんを抱いていることに気づいた。
だから、「ラブランコ」はできないんだと思ったが、そうでもないようだった。竹郎が倒れて、夢二がかんばりすぎないか心配だと、
グランマは由真を手伝いによこした。そこに亜子もついて行ったが、亜子が外に三つ葉を取りに行くと、
止めてある車から、くまのぬいぐるみが動いているのが見えた。中には亜子と同い年くらいの女の子がいた。
亜子は店の中に連れていくと、店の中で食事をしていた夫婦の様子が変わった。夢二たちが何か用意しようか?
と、声をかけても「この子は好き嫌いが激しいので」とか、「先に家で食事を済ませたので」と食事をさせなかった。
気になり村長に確認すると、1か月ほど前に移住してきた家族で、赤ちゃんにアレルギーがるので、自然の中で育てたい。
ということだった。幸い夫の仕事が「リモートワーク」だったので、百目鬼村でも問題はなかったが、
車に残されていたのは、妻の連れ子の愛魅ちゃんだった。翌日になると、愛魅ちゃんがお店に来た。
なぜ来たのかわからないが、おなかが鳴った。そこでお子様ランチ風に食事を出してみると、好き嫌いなく食べた。
夢二は母の言っていたことは嘘だとわかった。そして、家に送り届けたが、竹郎が気になり愛魅の家を訪ねたが、
愛魅が庭で一人で遊んでいた。しかし、雨が降りそうで雷もなっていたので、急いで家に入れようとしたが、
すべて鍵がかかっていては入れなかった。そこで店に連れてきて、食事をさせて夜になりそのまま寝かせた。
すると、総領のところに村長がやってきて、「愛魅ちゃんが行方不明」だというのだ。しかし由真は昼間に竹郎がどこかへ向かうのを見ていた。
そこで、「夢竹」に行くと、愛魅ちゃんはもう寝た後だった。すると父親は「あんたたちがやっていることは犯罪だ!!」
と喚いたが、そこにミキが「あんたたちが家の鍵をすべてかけて、暗くなるまで帰らない。それこそ虐待だよ!!」としかりつけた。
そして、すでに愛魅が眠っているから、今日はこのまま子供を置いて帰ることを提案した。
親の反対を押し切り、学校もやめて出産したが、しばらくすると相手の男性はいなくなってしまった。
そこから母子家庭でとても苦しい思いをしてきた。そんな時頭に浮かぶのは「どうして私ばかりこんなにつらい思いをするのか!?」
ということばかりで、愛魅を愛せない自分がいた。そして今の夫と出会い再婚したが、愛魅は夫になつかなかった。
2番目に産んだ子はとてもかわいいのに、どうして愛魅はかわいいと思えないのか!?自分の人生はどこで間違えたのか!?
と、ミキにすべてを打ち明けると、「どこで間違えた画じゃない。すべてお前さんが自分で決めたこと」
「学校をやめて、親の援助もなしに子供を育てると決めたのは自分だ。自分がどこで間違えて、自分を愛せなくなったかだ」
と、母親が自分自身を愛せるよ宇になるまで、愛魅を夢二と竹郎に預けることを提案した。
そして、二人はとても信頼できる人物であることを保証し、「会うのも自由」と言ってくれた。
「この村では、全体で子供を育てるものだ」と言ってくれた。愛魅はしばらく夢竹が預かることになった。
遠巻きに3人の姿を見ていると、しばらく見たことなかった愛魅の笑顔を見ることができた。
そして、帰ろうとすると愛魅が花を摘んで走ってきた。母親はその花束を受け止めきれずに、数本落としてしまったが、
愛魅はまた夢竹の元へ戻っていった。落としてしまった花はおそらくまだ自分を愛せないからだろう。
そして、亜子は愛魅「ラブランコ」を楽しそうにしているのをみた。それは夢竹とだった。
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