「美しい彼」5話、明らかになった清居の過去と本音
高校卒業して、雑誌のモデルとなった清居。舞台にも挑戦するようになっていた。
しかしどこか物足りない日々を送っていた。それは「あの視線」がないからなのだろうか。
高校の時常に自分を見ていた、たった1人の視線が恋しくなっていた。
コンテンツ
テレビの中の人になりたかった
清居は母子家庭に育ち、程なくして母が再婚し、新しい父親ができた。
家族仲はとても良かった。でもそれはほんのひとときだけ。すぐに弟や妹ができると、
清居は家族の中で孤立していった。以前のようにテレビに夢中になる日が戻ってきた。
テレビの中の人は、みんなにこうして注目してもらえる。そんなことを思ううちに、
「テレビの中の人になりたい」
と、思うようになった。そうすれば『注目』される存在になれると思った。
だから、自分からオーディションに応募した。従兄弟が勝手に応募したと言っていたコンテスト。
実は自らが応募していたのだ。そしてクラスで注目されるようになったが、オーディションで落選したことから
その注目はあっという間に自分の前から消えていった。1人を除いては。
平良との出会い
いつも1人だった清居。寝坊して遅刻した始業式。すぐにその視線に気づいた。
今ままでに感じたことのないその視線。自分だけに常に向けられる「特別」な視線。
そして、オーディションに落選し、誰の注目も浴びなかった時、その視線だけは狂気に満ちていた。
それは、自分自身を守るために、普段は見せない狂気の視線だった。初めての経験に戸惑いを覚えた。
いつもクラスで目立たない平良。その視線の持ち主。そいつだけは特別だった。
なぜかわからないが、いつもその視線だけは自分から離れることはなかった。
だから、落選してからの日々もその視線のおかげでなんとか、学校生活を過ごすことができた。
そして、夢が叶った「テレビの中の人」モデルとしてスタートしたが、舞台に出ることになった。
その舞台の演出家が「弟に彼氏ができた」複雑ながらも喜んでいた。「確か・・・ヒラとか言ったかな・・・」
その言葉に反応してしまった。そして見せてもらった写真。自分に向けられていたその視線は
知らない男の隣で笑っていた。
戻ってきた自分だけの視線
舞台の稽古中、何度「好きだ」といっても、感情がこもってないと言われる。
自分自身、誰かにその言葉をいったことがなかった。一生懸命その一言を練習しながら、
あの日のことを思い出した。始業式の日汚れた川で本当ならば泳いでいる「アヒル」
流れに逆らいながらも、必死に泳ぐ姿をみていた。そして対岸で平良が写真を撮っていた。
あの時、清居は寝坊などしていなかった。本当は時間通りに登校していたのだ。
でも、なぜか遅れていった。するとその視線があった。他の人とは違う何かを感じた。
そして、卒業式の日彼はやはり、自分の後をついてきた。平良の鼓動が聞こえるようだった。
そして、なぜかわからないが、気がついたら「キス」をしていた。ファーストキス。
一生思い出すファーストキス。なぜしたのか自分でも理解できなかった。ただ鼓動が早く波打つのはわかった。
そして、自分が演出家に提案したように、弟は平良を連れて舞台を見にきた。
あの時と変わらない視線があった。胸がドキドキとした。でももう関係ないと思った。
平良には新しい相手がいる。しかし、また舞台を見にきた。その視線は最初の時から変わっていなかった。
そして、冗談めかして誘った打ち上げにきた。プロデューサーには自分が平良のことが「好き」だと言われた。
確かに、平良とのファーストキスを思い出し「好きだ」といった時、本当の感情に気づいた気がした。
原作
凪良ゆう
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主題歌
オープニング
もさを。
「カラメル」
エンディングロス
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