「リエゾン」5話、ヤングケアラーと向山の過去、解決策
小学6年生の茜は、母と2人で暮らしていた。父とは離婚調停中だったが、一年前に母が脳梗塞で倒れ
右半身不随になってしまった。茜は学校へ行くまで、母の世話をしていた。しかし、学校では様々な噂が囁かれていた。
成績優秀な茜は、私立の中学校目指していたが、すべて不合格となってしまった。そのことが友達関係にも影響を及ぼしていた。
コンテンツ
15人に1人のヤングケアラー
ヤングケアラーとは、家族に何らかの病気や障害があり、その介護や家事などをになっている10代の若者のこと。
茜もそのヤングケアラーのうちの1人だった。学校でも茜の成績が急に落ちたことや、私立の中学校に全て不合格だったことに
気にはかけていたが、学校では不介入となっていた。しかし、スクールカウンセラーとして、向山が学校で話を聞く限り、
茜のことを放っておくわけにはいかなかった。そこで話がしたいと呼び出してみたが、「私何か悪いことをしましたか?」と彼女は聞いてきた。
そして、向山がヤングケアラーの話をしても、「私は大丈夫です」と繰り返すだけだった。しかしだんだんと遅刻や欠席が増えてきた。
昼間はヘルパーが来ているので、茜は学校に来ることができたが、規則でケアするのは対象者のみで、
家族のケアはできないことになっていた。そのため、洗濯物に茜のものが混じっていれば避けられ、
夕方で帰ってしまうので、洗濯物の取り込み等は茜が行っていた。そして、母親はリハビリに通っていたが、
療法士の人に「これ以上良くならない」と言われてしまい、リハビリに行く気力がなくなってしまっていた。
夜中も介護しているので、茜は学校でも眠そうにしていた。そして提出物も遅れがちだった。
向山のヤングケアラーの過去
向山が茜を放っておけないのには、自分の過去があった。中学2年の時に母親が難病を発症して、ヤングケアラーとなった向山。
誰にも言うこともできず、誰にかに離してはいけないと思って、1人でずっと頑張ってきた。そして高校も行かずに働こうと思っていた。
しかし、結局は高校に進学して、大学に進学しそこからドイツに留学したことで、佐山と出会い生き方が変わった。
それは、お互いの秘密を打ち明け会ったとき、佐山は自分が発達障害であることを打ち明けてきた。
そして、向山は「自分がヤングキャラであること」を打ち明けた。そして病気の母を置いて留学している自分を責めていた。
しかし、その時に佐山は「自分を責める事は無い。これはあなたの人生だから」といったことが向山の救いになった。
それから、同じように困っている子供たちを救いたいと思い、心理療法士になった。そんな過去があったからより茜のことが気になった。
学校では、不介入の姿勢をとっているので、向山は住所教えてもらい、休んでいる茜を訪ねることにした。
原作
竹村 優作(原作)
『リエゾンーこどものこころ診療所-』
茜の家の解決策
向山はインターホンをしたがだれも出てこなかった。ちょうどヘルパーさんは買い物に出ていた。
そして、前日の大雨で、ベランダに散らばったばれた鉢植えを、茜に片付けるように言って、出かけてしまったため
茜はベランダに出て片付けをしていた。しかしその時に倒れてしまった。そこに向山きたが、母親が呼んでも返事がないため
母はベッドから起き上がり動こうとしたが落ちてしまった。そのことに気づいて向山が家に入った。そこで初めて茜が倒れていることに気づいた。
川島が急いでヘルパーさんを手配して、深夜のヘルパーさんも用意できた。そのため、向山はクリニックに茜を連れてきた。
しかし、彼女は翌朝まで目を覚ます事はなかった。よっぽど疲れていたのだろう。そして朝になると手伝おうとするが、
向山はそれを止めた。「助けて欲しい時は助けを求めても良い。だってあなたは子供だから」と声をかけると茜は声を上げて泣いた。
そんな出来事があって、初めて市役所の福祉課も含めて話し合いがもたれることになった。そして改めて茜が家で何をしているか面談が行われた。
すると、お金の管理は全て彼女が行っていた。コンビニで支払える公共料金は良いが、支払えないものは銀行まで行って自分で支払っていた。
そして、食事の支度も、母の着替えも茜が全て行っていた。初めて母は、自分の娘がそんなにもたくさんのことをしていることに気づいた。
今までは茜のことがとても大事だったが、自分が病気になり周りが見えなくなっていた。しかし、向山は「あなたのせいではない」と声をかけた。
なぜなら、福祉はこちらから出向かないと動いてくれない。だからこそ、自分から声を出せない人は助けてもらえない。
そんな現実がそこにはあったのだ。そして佐山は向山に別の言葉をかけた。「そろそろ大切な人に会いに行ってもいいんじゃないですか?」と。
中学校卒業の時、進学を諦めた向山に、母親は「自分のことで、高校進学をあきらめてほしくない」と言ったことで、彼女は高校に進学することができた。
だから、母親に会って、そんな思いが蘇り涙が止まらなかった。しかし、難病に犯された母は、あまり反応することがなかった。
それでも久しぶりに母と再会できた事はとても良かったと思う。そしてクリニックでもヤングケアラーの問題に対しても取り組む姿勢を見せていた。
「リエゾン」1話、医者失格の烙印と、失意の志保、そして巡り合ったクリニック
「リエゾン」2話、精神疾患の父親と学校に行けない娘児童相談所の決断。
Twitter感想
リエゾン第5話、ご視聴頂きありがとうございました。ヤングケアラーという社会問題に向き合い、すごく身近にある問題なんだと学びました。家族の為に、頑張るのは当たり前。でも、自分の将来を大切にして欲しい。隣りの誰かに気付くきっかけになっていれば嬉しいです。#リエゾン pic.twitter.com/leGeTDG5Fp
— Yuki Saito (@Yuki_Saito) February 17, 2023
福祉は申請主義だから、どんなに本人や家族が大変でも、「こういう制度がある」「こんな風にサービスを利用できる」って知らなければ何もない。何もなければ誰も助けてくれない。こういうことって以外と世間に知られていないよね。
大変な人ほど、情報を得るのも大変なのに。#リエゾン 見て涙出た。— べっこうあめアマミ@自閉症ムスコ&とにかく明るいムスメの母 (@ariorihaberi_im) February 17, 2023
私が幼い頃、弟が生まれました。親が面倒をみないので、私がオムツ替え、ミルク、寝かしつけをしながら、妹もみていました。夜中、泣く弟を抱き、揺れながら、気が狂いそうになった。ただ、狂っても親が殴るから狂えなかった。
今でも、私みたいに苦しんでる子…いるのかな。#リエゾン #拡散希望— NPO法人ハッピーラボ理事長/フリースクールたんぽぽ/通信サポ 愛の森高等学園 (@NPOtanpopo) February 17, 2023
本当に福祉はそうですが、こちらから声を上げないと必要なサービスが受けられない。
我が家でも、障害者が3人いるため、それぞれに見合ったサービスを受けることができますが、結局は福祉の窓口に行って
自らが声を上げないと、どういったことが受けられるのかも教えてくれない現実があります。こういったヤングケアラーは
特に声を上げることができないので、学校側がしっかりサポートして、家庭に加入してもいいのかと思います。
もしよろしければ、こちらのHPもご覧ください。我が家の発達障害について書いています。
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