「スナックキズツキ」5話、瀧井君がよく行くコンビニの店富田さん

人はどこで繋がっているかわからない。お互いに知らない者同士でも、1人人間を挟むと、知り合いだったりする。

 

今回登場したのは、瀧井くんがよく行くコンビニの店員さん、富田さんの話。彼女は彼が気になる存在。

 

でも今は、少しでも、店員とお客としてでも、話ができればそれで嬉しかった。でも彼女はある悩みを抱えていた。

コンテンツ

就職活動中の富田さん

富田さんは30代半ばの女性。最初に就職した会社を数年で辞めた。そして新たな挑戦として、転職をしたが病気になり退職した。

 

それ以来コンビニのバイトとをしながら、就職活動をしている。それが彼女の悩みにもなっている。必ず聞かれるのだ。

 

「1番最初の会社はなぜやめたのですか?」

「次の会社も数年で辞めてますが、なぜやめたのですか?」

 

彼女は、既に想定されている質問なので、無難に「新しい夢に挑戦したかった」と答え、次の質問には「病気」と答えた後、

 

「今はもう大丈夫です。」と付け加えることを忘れなかった。ただ歳年齢が30を超えているのに、今から新規で採用してくれる会社があるだろうか。

 

自分だけがなんだか毎日焦っていて、家に帰っても肩身が狭くて居場所がない。妹の方が先に結婚し、子供が2人いる。

 

今の自分には何があるのだろうか。「挑戦してみたい夢」とは一体何なんだろうか?自分で答えながらも、その答えは見つかっていない。

■キャスト関連ドラマ

 

■ドラマ関連作品

益田ミリ

『スナック キズツキ』


スナック キズツキ [ 益田ミリ ]

主題歌

オープニング

清 竜人

「コンサートホール」

エンディング

森山直太朗

「それは白くて柔らかい」

妹からの告白

公園で子供を遊ばせながら、妹と2人で今もってみると、妹から相談された。「家に3人帰ってもいいかなぁ?」と突然言われた。

 

突然の告白に驚いた。しかも3人と言う事は夫は入っていない。「離婚するの?」と尋ねると「ほぼ確定」

 

妹は自分よりも充実した人生を歩んでいると思っていた。同じ年頃の人たちは皆家庭を持ち、子供を産んで家族で過ごす時間がある。

 

妹もそんな暮らしを送っていると思っていた。でも本当は離婚寸前だったのだ。姉に断る理由はなかった。

 

しかし、姪っ子と甥っ子を可愛がりすぎるかもしれない。と言いながらも心の中では、さらに自分の家での居場所が狭くなると思ったのだろう。

 

コンビニの仕事帰り、前に瀧井さんが勧めてくれたスパゲティーを買った。そしてお店を出ると瀧井さんとすれ違い会釈したが、

 

彼は制服を着ていない富田さんに気づかなかった。そのまま通り過ぎてしまった。富田さんが一方的に好きなだけで、

 

彼の心には、私の顔など残っていない。まるで眼中にない。あくまでも店員とお客様でしかない。

■キャスト

ガムテープを貼られた看板

富田さんは買い物をして、家に帰ろうとしたが、ある看板が気になって立ち止まった。「スナックキズツキ」

 

本当に、傷が付いており、ガムテープでペタペタと補修してあった。なんだか愛着が湧いてしまった。吸い込まれるようにお店に入っていった。

 

トウコはカウンターでトーストをかじっていたが、すぐにカウンターの中に入りで迎えてくれた。富田さんはココアを注文した。

 

でも出てきたのはお茶だった。注文していないものが出てきた。するとトウコは「ココアができるまで時間がかかるから、それ飲んで待ってて」と説明してくれた。

 

そのお茶は普段飲んだことのないお茶が、とてもおいしくで心が癒されていく。するとトウコが不思議なことをしているのに気づいた。

 

小さな鍋で、ココアのパウダーを煎っていたのだ。「こうすると少し苦味が出て、味に深さが増しておいしいのよ」

 

いつもお客さんに聞かれ「このお店何年やってるんですか?」富田さんもこの質問をした。しかしトウコは彼女の気持ちを見透かしたように、

 

「この店をやる前は、別の仕事をしていたのよ。」と転職して、自分の店を持ったと言うことを伝えた。

 

そしてココアは弱火でゆっくりと煎るので、時間がかかるから「しりとりでもしましょうか?じゃぁ私から」と言ってしりとりを始めてしまった。

 

「ココアは疲れているときに飲みたいなぁ」と単語ではなく文章でしりとりをするみたいだ。富田もそれに応えて文章でしりとりを始めた。

 

すると、心の中の紐が解けていくように、彼女の心の中にあるもやもやとした窮屈な気持ちがどんどん解放されていくような気がした。

 

そしてようやくできたココア。それはとてもおいしかった。本当に疲れた心を癒してくれる。

 

富田さんは、翌日も会社の面接があった。面接に向かいながら1人で、昨日のしりとりの続きをしていた。

 

いつもなら、何となく気が進まない面接だが、今日は気持ちが軽くなっている。もしかしたらこの面接は受かるかもしれない。

 

なぜならば、見上げた空に飛行機雲があったから。

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