「日本沈没」4話、天海の強行突破の作戦が功を奏す!
今まで日本地質学の権威と言われていた世良教授は、関東沈没説を認めたことで、政府も田所教授の意見を尊重し始めた。
しかし、それは「半年以内」の出来事であり、いますぐではないと言う認識だった。しかし天海は田所が言う「半年以内は明日かもしれない」を信じた。
環境学会が誰も信じないため、新聞記者の椎名と手を取り合うことにした。彼女が書いた記事を無許可で新聞に掲載する。
トップシークレットであった「関東沈没」が、新聞のトップ記事を飾ったため、環境推進会では、誰がリークしたのか問題とされた。
しかし天海は「そんなことよりも、既に発表されてしまったこと。1人でも多くの命を救うため、避難の準備が必要だ」
と、各省庁にこの問題に対して、どう対処すべきか早急に協議するように迫った。この会議の議長である常盤は、
言葉にしなかったが、本当はリークしたのは天海だと思っていた。しかし時はすでに遅かった。
会議を解散しようとすると、1人の会員が「こんな記事が出ました」とスマートフォンの画面を見せてきた。
そこには「本日総理大臣より緊急記者会見」と書かれており、総理が「関東沈没」に関して何らかのコメントを出すことを表していた。
しかし、総理が単独で「会見」を認めるわけがない。しかし既にネット上に記事が上がってしまった以上、会見するのだろう。
そこで天海は、東山総理の下に行き、「今日の記者会見についてまとめてみました」と資料を渡した。
会見などを予定していなかった総理は、拒否しようとしたが、「これを拒否することにより、日本国民たちはパニックに陥る」などと言って、
総理が会見する理由を説明し、納得させてしまった。それにより前代未聞の緊急記者会見が始まった。しかし質疑応答はなく不満の残る会見だった。
それもそのはず。国民の避難について何も決まっていないから、東山総理も何も答えることができない。
しかし総理が動いたことで、各省庁から精鋭たちが集まり、様々な対策が早急に求められた。
真実はすでに「ハザードマップ」を作成しており、危険度の高い地域から、避難の優先度を既に決めており、
このハザードマップをもとに、避難先の手配や、避難する際の交通機関の確保など、次々と決定されていった。
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記者会見に消極的だった、東山総理を記者会見に引っ張り出したのは奄美だった。
しかし、関東が沈没するのは「今すぐ」ではないと、強く信じている城山副総理は、記事が世の中に出てしまったことが納得いかなかった。
天海は城山副総理が元を訪れ、今この状況を隠しておく方が、副総理にとっては不利になると言うことを説明した。
しかし、副総理は田所教授のバックについている、土地開発企業が広大な土地を購入し始めていることで、田所を詐欺師呼ばわりした。
奄美は、田所教授の言うことを信じていたので、一瞬その話を信じかけたが、すぐに頭を切り替えて、「副総理の支持率にも関係します」と黙らせてしまった。
すると内閣官房長官は、少し嫌味に「総理の次には副総理、あなたもなかなかやりますね」と言ってきた。
しかし、天海の判断は間違っていなかったと、自分自身がかたくなに思っていた。椎名も、自分が何かしなければいけないと言う強い思いがあった。
しかし2人は「反者」とみなされ、それぞれが職場をしばらく休まざるを得なかった。
そのため、思いがけない「休日」となり、椎名は母の避難準備を手伝うことができた。
そして避難当日、天海は娘と元妻を見送るため、バスの停留所に来ていた。娘はすぐにパパを見つけた。
遠くから元妻が見ていた。その隣には新しく夫となる男性が付き添っていた。
娘をバスに乗せると、妻がやってきて「あなたを知っていて、私は福岡にいかせてくれたの?」と尋ねてきた。
静かにうなずくと、1つの封筒を出した。中にはサインをした「離婚届」が入っていた。これで2人は完全に夫婦ではなくなった。
何十台あったバスが、それぞれの行き先に向けて出発した。すべてのバスが行くまで天海はそこに残っていた。
するともう1人残っている人物がいた。椎名だった。彼女も母親を見送るために同じバス停に来ていた。
そして天海が新聞記事が出たことについて、椎名が常磐と天海の会話を盗聴していたことが、発端となっていたが、
天海は最後までそのことについて触れる事はなかった。たとえ常磐に問い詰められたも、自分たちの話が盗聴されていた事は言わなかった。
そうなると、自分たちの甘さがこの記事をリークしたことになる。最後まで天海1人がリークしたことになっていた。
椎名はそのことに気づいており、1人でも多くの人を救いたいと言う、天海の強い思いを感じた。だからこそ離婚をして、
常磐に真実を話す事はなかった。1人で全て抱え込んでいたのだ。もし本当に関東沈没が起きなくても、それはそれでいいと思っていた。
しかし2人が会話していると、突然大きな地震が襲い始めた。すると目の前のビルが崩れ始めた。
それとともに、2人に地割れが迫ってきた。天海は椎名の手をひいて懸命に走ったが、地割れはすぐそこまで迫ってきた。2人は助かることができるのか?
しかし天海が、強引な手法で避難を早めたことで、少しでも多くの命が助かったのは間違いないだろう。
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