「探偵が早すぎる」3話、キャンプの誘いと明日香の罠

一華は目立ちすぎる千曲川に、目立たないようにお願いした。すると翌日からどこかから視線を感じる。

 

しかしどこにもいない。かえってそれが彼女を不安にさせた。やっと食堂で千曲川に会うことができた。

 

相変わらずの不仲ぶりで、千曲川に嫌みを言うと、彼はわざと椅子をぶつけて、一華の飲み物をこぼした。

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橋田が入手した新なる兄弟の存在

実は美津山は4人兄弟ではなく、長男である宗太と言う男性がいた。しかし数年前に行方不明になってしまった。

 

本来ならば遺産や会社は、彼に継いでほしいと思っていた。他の兄弟たちと違い、人望が厚く、人をまとめることがうまかった。

 

しかし、今は音信不通でどこにいるかもわからない。そんな時に他の兄弟たちが遺産を狙ってきたので、

 

早めに手放すことにした。そして孫たちに危険が及ばないように、一華1人が相続すると言う形で発表された。

 

もちろん兄弟たちは絶対に納得がいかない。血がつながっている自分たちには1円ももらえず、知らない一華にすべての遺産が渡る。

 

今まで車のブレーキの故障に見せかけたり、有毒なガスを発生させたり、様々な方法で邪魔をしてきた兄弟たち。

 

しかしことごとく、千曲川と言う探偵に邪魔をされている。しかも「トリック返し」と言って、同じ方法でやりかえされ、

 

次男は事故を起こしそうになり、むち打ち状態になり、三男は有毒ガスを発生させようとしたため、大きな爆発に巻き込まれ今病院にいる。

 

どれもうまくいかない状態にしびれを切らしたのが、末っ子の明日香だった。偶然を装って死を導く。

 

植物学を研究している彼女なら、たやすいことだった。ちょうど一華は、職場の先輩から誘われてキャンプに行くことになっていた。

 

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明日香の計画とは?

キャンプの話を宗介のお店でしていたので、宗介と妹の葉子も、一緒に行くことになった。

 

その後カウンターで一華は、幸助と話していたが、彼は敬語を使わない。そのことを指摘すると、彼は面倒な事は嫌いだと言う。

 

だからお互い敬語なしに話すことにしたが、宗介が無愛想にカウンターにパスタを置いた。どうやら千曲川が注文したナポリタンらしい。

 

一華は、思いついてしまった。カウンターの上にあるデスソースをたっぷりとかけて、千曲川に持っていった。

 

彼はあまりの辛さで唇を腫らして、カウンターに水を飲みにきたが、これが後に一華を助けることになる。

 

自宅に帰りキャンプの用意をしていると、橋田さんから注意をされた。「もう大人なんだから許可なんてもらわなくてもいいでしょ」と言うと

 

橋田さんは断じて許可をしなかった。結果橋田さんもキャンプについてくることになった。そして千曲川ももちろんついてきたが、

 

男性用のテントは2人しか入れないため、千曲川は蚊帳の外になってしまった。一方女性用のテントは広くて大きく、

 

橋田さんが素早く組み立てることができ、みんなくつろぐことができた。そしてみんなで夕食を作っていたが、やはり千曲川だけ仲間に入れてもらえない。

 

仕方なく千曲川は1人だけ、飯号でご飯を炊いて食べていた。もちろんその間も一華に何かあるといけないと警戒しているが、すでにトリックはわかっていたのだろう。

 

一華がトイレに立つと、宗介は人の話を聞いていなかった。そして一華をおうようにトイレに行った。

 

そこで、一華は他の男性キャンパーから声をかけられ、連れていかれそうになっていた。前に立ちはだかった宗介。

 

どんなに殴られても、殴り返そうとしない。そんなことをしているうちに会社の先輩が来た。そして男性たちを投げ倒して言った。

 

「大丈夫」と笑う宗介の口の中は血でいっぱいだった。そしてそのまま倒れてしまった。テントで宗介を休憩させることにした。

 

妹の葉子は昔の話をした。幼くして母上を亡くした兄妹は、いじめにあうことが多かった。しかし、いつでも宗介が立ちはだかり、

 

殴られても決して相手を殴ることはせず、いつも妹のことを守っていた。その姿はまるで父親のようだった。

 

一華は殴られても決して殴り返さない、宗介の優しさと、先輩のたくましさに心が揺れていた。

 

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いよいよ決行される明日香の罠

すでに明日香は彼らが来る前からキャンプ場に潜入していた。そして女性のテントを狙って仕掛けをしていた。

 

それは猛毒のキノコを使った「毒」を使用して一華を殺害する計画だった。それを実行するために夜になるのを待った。

 

そしてキャンプ場の職員を装って、寒いからといってストーブを持ってきてくれた。喜ぶ一華達。

 

そして室内が乾燥しないように、水を張ったやかんを持ってきた。しかしこれこそが最大の武器になっていた。

 

そして寝る前になると明日香はストーブを消しに来た。後は待つだけだった。しかしすでに千曲川のトリック返しは準備が整っていた。

朝方になると一華は、口元に何かを感じて、這うようにしてテントを出て行った。そして水を飲んでいたが、明日香はそんなことしても無駄。とたかをくくっていた。

 

しかし、一華の口に入ったのは、明日香が作り出した得ではなく、千曲川が用意したデスソースだった。

 

昼間に女性の店頭を見て気づいた千曲川。テントに何か塗られていた。明日香がいたことから、植物の何かの毒だろうと思った。

 

そこできれいに拭き取り、デスソースを塗った。そんなトリックを見破った千曲川は、明日香が作った猛毒を彼女に浴びせた。

 

もちろん彼女も病院送りになってしまった。兄弟たちはこの他に打つ手があるだろうか。次男は次なる手は、自分たちは関わらないと言う。

 

それはもしかして、孫たちを使うと言うことだろうか?

 

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