同期が力になる。将棋サークル仲間が血液内科医として赴任してきた「神様のカルテ」2夜
本庄病院のモットーは「365日24時間」患者を受け入れること。そのため、病床の稼働率はいつでも100%だ。
患者にとってはありがたいが、医師にとっては慢性的な医師不足も解消できず、何日も家に帰れない。
そんな日々の中、毎日患者と向き合い、毎日患者の死を見つめている。
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引きの遠山
なぜか止一が「当直医」になると、患者数が1.5倍増しになる。今夜もそうだ。救急搬送6台。
ウォークイン30人以上。普段より人数が多いため、陰では「引きの遠山」と呼ばれている。
しかし、救急外来に来る人すべてが【救急】を要する人たちばかりではない。救急患者を診ながら
一般外来に来た、深夜の患者を診る止一。しかし、中には「花粉症の薬をください」という患者もいる。
会社があるから、病院へ行けないから、ここは便利だというが、使い道を間違っている。
花粉症だとわかっているならば、市販薬でも大丈夫なはず。命に係わる患者を優先したい。
やっと当直が明け、ソファ―で休む止一の前に懐かしい顔があった。大学の将棋サークルで同じだった
「進藤辰也」が立っていた。挨拶もそこそこに一局さすことにした。彼は新しく【血液内科医】として本庄病院へ赴任してきた。
喜ぶ止一と、上杉柊平。3人の同期が同じ病院で勤務できる喜びをかみしめていたが、進藤の表情は暗い。
そして、止一は同じ将棋サークルの女性と結婚し、子供が生まれたことも知っているので、進藤近況を聞くとますます浮かない顔になる。
血液の病気
一人の患者が「不安」になっていた。それは【血液の病気】だと診断されたが、医師からまともな説明もなく、
「大丈夫」といって、相手にもしてもらえず、回診もまともに来てもらえない。もちろんインフォームドコンセントもまだだ。
その家族も医師の対応にいらだっている。しかし、辰の患者なので、止一が口をはさむわけにはいかない。
しかし、当の辰は「ここで自分のやり方を通す」と、退勤5分前だから帰るという。そこへ止一が頭からコーヒーをかけた。
「どちらかの舵を選べ。」
辰は止一と白衣を取り換え、女性に病状説明をし、これから夜遅くに回診へ行くという。
しかし、初老の女性が女の子を連れて病院へ来た。止一はすぐに辰の子だとわかった。
祖母は「息子が帰ってこないから、店が開けられないし、この子が泣き続けるから、つい連れてきました」
と、事情を説明すると、やっとナースステーションの全員も、事情を理解することができ、
辰が帰れるまで、ナースステーションでなっちゃんを預かることになった。
辰は都内で勤務する妻を残し、実家に戻って来たのだった。それは妻が「壊れてしまった」からだった。
子供が生まれるまでは明るい家庭だった。しかしいざ妻が職場復帰すると、進化していく病院のシステムについて行けず
彼女は必死に食らいつこうとした。そのために家庭が犠牲になった。そこで、辰も勤務を減らして、子供の面倒を見ざるを得なかった。
「女だから」と言われるのを嫌い、必死に夜遅くまで勤務する彼女から笑顔が消え、家庭は崩壊していった。
そして、辰の中でも何かの糸が切れてしまった。そして、子供を引き取り、地元に帰えり、本庄病院で家族優先の生活をしようとしていた。
周りのサポート
今までは母の手を借りて、医師として働いていた辰だったが、考え方を改めた。患者に寄り添う医療を志す本庄病院。
幼稚園に「本庄病院」の名前を出すと、「あそこではいつもお世話になっているから」と、特別に【早朝預かり」の時間を早めてくれた。
そして、仲間たちもでききるだけ、辰が育児にも支障が出ないようにサポートを始めた。
この【理念】は古狸先生と、古狐先生との固い約束でもあった。助かる命を助ける病院を作る!!
それが、町に煌々と輝く「365日、24時間」の赤い看板だった。止一、辰、怪獣が、医療を目指したように
同期であった副院長と、内科副部長の絶対に守ると約束した証だった。そのために、医師たちは家族を犠牲にして働いてきた。
そして、休みの日にそれぞれ夫婦で神社に来た、止一と、古狐先生夫婦。そこで話しを始めると、それぞれに呼び出しが入り
妻だけが残された。しかし、ハルは山岳写真家、古狐夫妻のなれそめは「大学の山岳部」ということで、2人は気が合い、そこで話しを続けることになった。
しかし、止一が呼び出されたのは、「糖尿病患者」の血糖値が急上昇したためだったが、止一の尋問に引っ掛かかり、
こっそり、「パンケーキ」を食べていた。そしてもうしない!!と誓う彼は、血液病の彼女と共に食事をしていた。
薬の副作用で食欲が落ちた彼女。しかし、食事を摂らないと治療が進まない。だから、彼が彼女を励ましながら食事をしていた。
おかげで、彼女の容態は落ち着いたが、彼の血糖値は良くない。そこで古狐先生が「新しい治療法だ」と止一と、辰に提案したが、それは【運動しろ!!】ということだった。
つまり、患者が治療方針に従い治療するのではなく、患者に合った治療方針に変更することも大切だということ。
辰は、女性の容態を見て、他に治療方法があるのかを探り、どこまで薬を投与できるか、限界の量を調べ始めた。
少しずつ、辰もこの病院の医師として慣れてきた。
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