日テレ系ドラマ「私たちはどうかしている」母の本性に振り回される椿
由緒正しき、老舗和菓子屋「光月庵」にひとりっ子として生まれた椿。
しかし、それは【しきたりを重んじる】生活を強いられる幼少期。
たった一筋の光だった「さくら」に出会い、そして再び15年間、椿はさらに暗い世界へ突き落とされていた。
そのすべてが、実の母今日子の仕業だと知りながら…。
コンテンツ
2人の破談させたい今日子
いつも、薄暗い部屋で蝶々を愛でながら、わらべ歌を歌う今日子。
決まって、そんな時は今日子の悪巧みが実行されようとしています。
そして、今回も今日子の悪巧みは陰湿に実行されるのです。
七桜がかつて従業員だった「百合子」の娘と知っているから、なおのこと七桜に辛く当たります。
しかし、七桜も15年前の真相を知るために、椿に「さくら」だとバレるわけにはいかないので
今日子からのいじめを、椿に伝えることはできません。それをいいことに、今日子の行動はエスカレートしていきます。
「不貞の子」大旦那は椿をそう言います。15年前に亡くなった息子樹の長男でありながら、
実は今日子が産んだのは、樹の子供ではなかった。
しかし、【財産】目当てであろう今日子は、本来ならば椿の味方であるはず。
現実には、椿に「不利」な問題ばかりを起こし、時に巻き込み息子を苦しめます。
七桜が15年前に見た記憶がない。今日子はすでにそのころから、椿への愛情を【財産】のため、歪ませていたのでしょう。
耐え続ける椿
父と祖父から愛情と、教育を一身に受けて育った椿。
しかし、その裏にはいつも「母親、今日子の裏切り」に苦しんでいたのです。
なんとしても「光月庵」の跡取りに椿をさせたい。にしても、いつも椿の邪魔をしている存在であり
椿が、城島の母親を見て、驚いたのも無理はないでしょう。
そこには、息子を心底心配し、足を踏み外す前に止めて！と懇願する姿こそ、真の母親の姿だと感じたからこそ
誰にも相談せずに、城島の借金を完済し、今日子の悪事に和菓子をつくる手をこれ以上汚れないよう
息子として、母の行いを償う意味もあったのでしょう。
最初は、今日子が資金援助目的の結婚に反発し、勢いで決めた七桜との結婚でしたが
今日子をわかっているからこそ、母に背くとどうなるか…。
それを充分に承知し、七桜を「守る」うちに、七桜のひたむきさに惹かれていった椿。
しかし、椿が七桜に惹かれるほど、今日子の七桜に対する態度は厳しいものになる。
と、椿は先回りをし、今日子の上を行くことを選んだのでしょう。今更、母親の反発を買おうとも
今大切なのは七桜だから。
すり替えたわらび餅
七桜は城島の「夢」を聞いてから、【しまや】のわらび餅を再現しようと
連日睡眠を削り、試行錯誤の毎日でした。
しかし、その「わらび餅」こそが、城島が椿を憎むきっかけだったのです。
2年前に同じ「和菓子フェア」に出店した2つの和菓子屋。
しかし、「しまや」は自慢のわらび餅を販売することはできませんでした。
なぜなら、今日子が誰もいなくなった「しまや」のブースでわらび餅を台無しにし、
それを椿がやったようにみせかけるため、わざわざ見えない場所に「光月庵」のふくさを落としたのです。
そして、再びデパートの催事に出店を依頼された椿は、城島の思い入れが強く、七桜が見事に再現した「わらび餅」を出品することにしました。
しかし、すでに椿は今日子の行動を予測し、七桜に「毒に注意するように」と忠告したため
出品用のわらび餅を星形の最中に隠し、ダミーの失敗作を「完成品」として誰もいない厨房に置いたのです。
椿の予想通り、今日子の魔の手が伸びましたが、今日子が「餡入り最中」と信じ自分で運んだ中に
七桜のわらび餅は眠っていたのです。
そして、城島の目の前で、次々に売れていく「父の味」
あの日、売ることが出来なかったわらび餅が、出店者の中で一番の売り上げをきろくしたのです。
しかも、バイヤーに商品名を聞かれた椿は「しまやのわらび餅」と答えたのです。
あの日、自分の知らないところで、母親がしでかした悪事を詫びるように
城島の気持ちに応えた椿。
そして、真実を知ってからも「味の再現」に奮闘した七桜。
城島の涙は、これまで「金のため」に、2人を陥れようとした反省と、味を残してくれた父親への感謝が詰まっていたのかもしれません。
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