友達ができたレンと住まいを失ったあいこ「レンアイ漫画家」3話
レンが転校して来て早々、クラスメイトから「お前あのお化け屋敷にすんでんのかよ?」
と、聞かれ素直にうなずくレン。子供たちは興味津々でレンについてきてしまった。
そして、あいこの報告を受けている清一郎は、外の騒がしさに気付いた。
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違反行為
清一郎は途端に不機嫌になり、レンに「人を家に連れてくるな!!」と怒鳴りつけた。
しかし、子供たちは家に入り好き放題!!清一郎はどうすることもできず、あいこがその場を収めた。
そして改めて、レンに「この家には人を連れてこない事」を誓わせた。せっかくできたと思った友達だったのに・・・。
しかし、清一郎はこの時まだ気づいていなかった。一緒に来た麻央がゴミ箱付近から【Gペン】を持ち帰っていたことを。
麻央の両親は海外にいるため、今は叔母の可憐が親代わりだが、可憐も少女漫画家で、謎に包まれた「刈部まりあ」をライバル視している。
清一郎が恐れているのは、「まりあ」が男性だと世間にバレること。だから外出もしないし、
他人と触れ合うことも避けてきた。それがレンを引き取ることにより徐々に状況がいい方にも、悪い方にも変わりつつあった。
ほんとに宿無し
清一郎はレンの様子が気になっていた。時々横腹を押さえて苦しそうにしている。でもどう接していいのかわからない。
でも、レンは何も言わず、いつものように朝の珈琲を清一郎にも淹れてくれた。しかし、学校から戻ってきたレンの様子を見に行った清一郎。
そこへあいこが来たのだが、清一郎の姿がない。すると2階の踊り場で何かつぶやきながらうろうろしている。
その「つぶやき」がはっきりと【救急車】と、聞こえたあいこは急いでレンの元へ行き。おんぶをして病院へ走った。
点滴処置で症状は良くなったものの、体調がよくないレンのそばにあいこはついていることにした。
しかし、レンの部屋は暑かった。窓を開けても風も入らず、うちわであおいでいるうちにあいこも一緒に眠ってしまった。
翌朝目が覚めたあいこは、【優しく心地いい風】を感じた。その風がどこから来るのかわかっていながら、もう少しこのままでいたかった。
夜中に心配になった清一郎が部屋に来て、うちわであおぎながら寝てしまったあいこを見て、部屋が暑いことに気付き
あいこに代わって一晩中うちわで2人に風を送っていたのだ。最初は加減がわからなかったが、2人の反応を見ながら調整することができた。
しかし、あいこはついに宿無しとなってしまった。運び出せるだけの荷物を持ち、とりあえず漫画喫茶へ行くことにした。
現れた清一郎
あいこが休憩がてら、ベンチに座っているといきなりフードを目深にかぶった清一郎が現れた。
何かをつぶやいた。「奥の部屋が空いてる。次の部屋が見つかるまでだ」と、やっとあいこは聞き取れた。
そして、清一郎があいこの荷物を半分持ち、あいこも清一郎に家にしばらく住むことになった。喜んだのはレンだった。
しかし、もちろん【条件】が付いた。向後進行の元で会議が開かれた。そして意義ある者は申し出るように。
と、守るべき約束を読み上げていく向後、一向に終わりそうもないのであいこが「いくつあるんですか?」とたずねると
「101項目あります」と、続けたがさすがにすべて読み終えた時、みんなへとへとだった。
しかし、レンが嬉しそうに恥ずかしそうに手を挙げた。「意義がある者は手を上げるように」と言われていたからだ。
そこでレンの意見を聞くと「102、3人で朝食を食べること」
あいこはもちろん賛成だったが、清一郎は元々朝食を取らないので、面倒なのか好きにしろ!
と、いうことで102項目の約束事の元3人の暮らしが始まった。しかし、あいこには次のミッションが用意されていた。
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