「DCU~手錠を持ったダイバー~」1話、過去の因縁と新しい部署の立ち上げ
警察は特殊な任務にあたる、部署を新設した。それは【水に関わる】事件を専門に扱う刑事の集まりである【DCU】
リーダーには新名が任命されたが、内部からは過去に何かあったのか、新名よりも西野がリーダーにふさわしいという声が多かった。
そこに、海外での【特殊訓練】を終えた若者、瀬能がメンバーに加わり、6人で発足したDCUに早速事件の捜査依頼が来た。
コンテンツ
ダムから発見された人骨は誰の物?
台風で荒れた翌日、群馬県のダム湖から人骨が発見された。このダムは「村」を沈めたダムであり、当時は多くの反対住民がいた。
そして、ダム建設にあたったのは小山内。そして、人骨をDNA鑑定すると深沢という男性の名前が挙がった。
小山内がいた会社の社員で、会社のお金を使いこみ海外逃亡されたとみられた人物だった。
群馬県警と合同の捜査会議が開かれたが、ダムは水深が深く普通に捜査することは困難だった。
そこで、DCUの出番となったが、彼らは水に関わる捜査権限だけでなく、陸でも捜査権限を持つため、群馬県警と衝突してしまったが
新名は何も気にしていない。自身の信じた捜査を行うのみ。そして、帰りに釜めしを買って帰った。
家では恋人で、科学捜査班の班長をしている黒田が待っていた。2人で釜めしを食べながら、黒田は「釜めしにらっきょって珍しいよね」
とつぶやいたが、このつぶやきが新名の気持ちに疑問を投げかけた。発見された人骨は「新しいもの」とされていた。
そして、水深50mを捜索すると、新たな頭蓋骨の一部が発見された。しかし、どうしてダムにあるのか・・・。
仮説として、上流で遺棄され台風で川が荒れ、遺体がダムまでたどり着く間に損傷した。と考えられた。
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当時を知る人物から話しを聞く
ダムに沈む前、村は焼き物の産地として有名だった。そして、釜めしの釜も村で作られていた。
野田という男性が、釜を作るところから一人で作業をしていた。今では村が沈み窯がないため、ガス窯で作っているというが
独特の色合いを出すには秘密があるという。そこで黒田が窯の表面を調べてみると、遺体から検出された成分と似たものが検出された。
小山内は当時ダム建設の担当社員だったが、ダム建設後は社長に就任し、遺体が遺棄されたと推測される日は、出張にでていたため、
アリバイが成立していた。しかし、新名は「らっきょ」が引っかかり、もう一度ダムに潜ることにした。
今度は水深120mにある、野田が使っていた窯を捜索するという。あまりの深さに潜る者はいなかったが、
命の恩人として、新名を尊敬する瀬能が手を挙げた。2人で潜ると当時のままの窯が残されていた。
しかし、途中で瀬能の綱が木に引っ掛かり、身動きが取れなくなった。その時彼は幼い頃の失った記憶を取り戻した。
新名が窯をあけて、中の灰をかきだすと「人の手」が出てきた。灰が遺体をそのままの状態で保存していたのだ。
つまり、遺体は新しいものではなく、5年前に村をダムから守るために、会社のお金を使いこみ、ロシアに逃走した野田の息子。
事件の真相
小山内はダム建設の説得に、野田を利用していたが、野田は説得していると見せかけて、実は【反対派】だった。
そのため、ダム建設に関して口論となり、殺害してしまった。小山内は沈む予定の窯に彼の遺体を隠したが、
奇しくもその灰が、遺体をきれいに保存する役目を果たし、口論となった時に、野田は小山内のパスポートを破っていた。
そして、ぎゅっと握った拳にその破片までも綺麗に保存されていた。そのため、小山内のパスポートの破れた部分と一致した。
小山内の秘書である若林は、本当は野田と結婚するはずだった。しかし、彼の失踪に疑問をいだき、
小山内の秘書となり、彼の身辺を探り証拠を集めていたのだ。そして、野田の父もそれに協力していた。
結果的に小山内が、海外出張ギリギリに遺体が発見されたことから、公安に身柄を拘束されたが、
瀬能はダムから上がる頃には、新名にある疑念を持っていた。彼が幼い頃父の船に乗っていたが、その船が爆破された。
その瞬間、父は息子を助けるために海に放り出した。そこにやって来たのが、新名と成合だった。
警察内部のスパイ調査をしていたのだが、父の船が爆破され沈む中、成合は酸素ボンベを瀬能に充て、
瀬能の父を救おうと海に潜った。そして、新名も潜ったのだが、成合は瀬能の父の船に絡まるように沈んでしまい
新名に首をふり、自分をあきらめるように言った。なぜならその先に幼い瀬能が口にする酸素がつながっていたのだ。
そのため、幼い瀬能が海に引きずり込まれ、もがきやがて動かなくなった。新名は成合をあきらめ、瀬能を助けた。
しかし、瀬能は木に引っ掛かりもがいた時に思い出した。父の船にあった小さな鍵。新名がいつも大切に持っている。
今まで命の恩人だと思っていたが、本当はあの鍵が目当てで父が犠牲になったのではないか!?
そんな疑念を新名にぶつけると、「どうとでもとるといい」と気に留めていない様子だった。
彼は目的のためなら手段を選ばない。そんな新名の犠牲に父はなったのかもしれない。
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