「うきわ-友達以上、不倫未満-」3話、夫の浮気確定と、二葉家の問題

朝のゴミ出しが麻衣子にとって安らぎのひとときとなっていた。

 

それは、お隣さんで夫の二葉一も同じ時間帯にゴミ出しへ行き、いつも薄い壁越しに声を聞くだけだが、

 

一の顔をみて、朝の挨拶を交わす。何気ない一瞬がたのしみになっていた

 

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拓也の浮気を確定する一言

いつもの日常。ゴミ出しをして一に話したいことがあった麻衣子。しかし、そこに同じ社宅に済む独身女性の部下愛宕拓也が朝帰りしてきた。

 

目を合わすなり愛宕は「不倫じゃないですよ!」と言い切った。それは麻衣子にとって、【拓也の不倫相手は私じゃない】と

 

はっきり宣言されたように聞こえたかもしれない。ただ、2人は配送ミスが発覚し、その後処理を徹夜で行っていた。

 

何気ない朝のゴミ捨てが、それから少し楽しみになった。一が麻衣子の気持ちを考えてくれたのか

 

少し話せる時間をとってくれるようになったからだ。花言葉は何か考えたり、白線を落ちないように歩いたり。

 

しかし、そんな楽しい日々はまたもや、愛宕の一言で終わってしまった。社食で一は麻衣子との関係を疑われたのだ。

 

そして、拓也の不倫相手は「福田さんですよ。見てればわかりますよ。あぁ奥さんかわいそう」と言う愛宕に

 

一は思わず「自分のものさしで、人を可哀想とか計るのは、失礼だと思う」と、たしなめてしまった。

 

そんなことがあり、麻衣子の「息つぎ」だった【ゴミ捨て】の時間は、また挨拶を交わすちょっとしただけの時間に戻ってしまった。

 

まるで、麻衣子と一がうまく「砂の城」を作って楽しんでいると、拓也と愛宕が無邪気に走ってきてこわしてしまったようだった。

 

ある日、中山宛に荷物が届いた。拓也の母親が手作りの「ドーナツ」をくれたのだ。

 

一がベランダで一服していると、隣の窓が開く気配がして、「これ、早くとってください」と、壁の下からドーナツが出ていた。

 

いつも気にかけてもらい、ティッシュなどくれたお礼だと言う。そして旦那が憎くなると、その親も憎く思えるんです。

 

と言う麻衣子に一は戸惑ったが、麻衣子は「でも、ドーナツが美味しかったから許します」と何か吹っ切れた雰囲気を感じた。

 

二葉の家に増えた皿

一はいつものようにゴミをまとめていた。食器棚に新しい一枚のお皿が増えていた。

 

前日は妻が夕食を作る日なのに、帰って来なかった。浮気相手の所にいたと言う証拠品。

 

しかし、次の瞬間ゴミの中から「出産祝」ののし紙がぐちゃぐちゃになったのを見つけた。

 

蘇る光景。2人て産婦人科へ行った。おそらく検査の結果、子供ができにくい相性だとわかったのかもしれない。

 

だから一は聖に「2人だけの人生でも、きっと楽しいよ」と言葉をかけたが、くしゃくしゃになったのし紙が

 

聖が「子供を産めない悲しみ」を物語っているようだった。その悲しみを紛らわす相手は自分ではない、他の男性。

 

妻の浮気を知りつつ、何も責められないのは、一の優しさだけじゃなく、子供を産めない妻を気遣ってのことかもしれない

 

聖は仕事に打ち込みながらも、周りが結婚、出産と自然に流れていくことに、深い悲しみを覚えるのかもしれない。

 

でも、その時気を許せる相手は自分ではない。「陶芸教室の講師」自分よりはるかに若い男性だった。

 

そして、新しいお皿が増えたことは、子供がいない寂しさを、うめているように見えたかもしれない。

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息つぎを求める

拓也は当たり前のように、福田の家に帰宅してから麻衣子が眠ってから帰宅する日々が続いていた。

 

麻衣子は1人じゃ生きていけない、可哀想なやつだから。お前と違って」と、彼もまた自分のものさしで、麻衣子をはかっていた。

 

そして、拓也が帰宅したのを見はかり、そっと寝室から出て、麻衣子は電気をつけると、拓也は一緒懸命「消臭スプレー」をかけていた。

 

麻衣子が現れたことに驚き「焼肉食べたから!」と言うと、足早にお風呂へ行ってしまった。麻衣子には予想通りの反応だったかも。

 

その翌日、珍しく拓也が夕食時に帰宅した。そしてすぐお風呂へ行ったが、スマホはテーブルの上。麻衣子は思わず手に取ってしまった。

 

「誕生日…じゃあ…、えぇーっと…」ロック解除してしまった!瞬間的に見てはいけないものをみたように、スマホを放り出した。

 

ベランダにいると、一が出てきた。「旦那は今お風呂です。スマホをテーブルに置いたまま見ようと思ったんですけどやめました。」

 

一は「一歩前進したんですよ!」と励ましたが、麻衣子にとってロック解除の番号が【付き合った記念日】だったことに

 

嫌悪感があったのかもしれない。浮気をしているくせに、暗証番号は自分たちの記念日なんて…。

 

でも、嬉しいこともあった。一が「今度一緒に食事に行きませんか?」と誘ってくれた。そして壁の下からID交換をした。

 

「たっくん、今日パートの人と飲み会行ってもいい?」嬉しそうに「いいよ。俺も外で食べるから

 

やっと一さんと、ゆっくり話しをできる日がきた。2人にとって大きな息つぎになるだろうか?

 

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原作

野村宗弘『うきわ』(全3巻)

うきわ ー友達以上、不倫未満ー(1) (ビッグコミックス)

主題歌

オープニング「安藤裕子」

ReadyReady

エンディング

三浦透子

「通過点」

※発売未定

 

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