「佐野先生と土岐くん」1話、喧嘩と男性教師との出会い、そして一目惚れ

土岐は高校生だが、高校へまともに行かず、いつも堤防でタバコをふかしていた。

 

そこへ他校の生徒が来ると、たちまち喧嘩となり、学校のお世話になっている。

 

授業にも出ないで、こういうときだけ学校が面倒を見なければ・・・と嫌味を言われる日々も終わりを告げようとしていた。

 

他校の生徒と喧嘩

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土岐は高校生だが、まともに登校したことはない。いつもかばんを持って堤防でタバコをふかして、

 

一日が終わっていく。そして、今日もいつもと同じ日が過ぎようとしていたが、他校の生徒が声をかけてきた。

 

「ここは俺たちの縄張りだ！！」と言い張る、他校の生徒と喧嘩になった。そして責任者として、

 

学校が呼び出しをくらい、いつも学校に来ないくせに、喧嘩で学校に世話になり、小言を言われていたが、

 

それも今日で終わりを迎えようとしていた。体育教師の佐野先生が「頭ごなしに行っても仕方ない」

 

と言って、先生たちとの間に入って、ちゃんと話を聞いてくれる姿勢を見せてくれたのだ。

 

教師の佐野は土岐の喧嘩の原因を聞こうとしてくれた。それよりも土岐は佐野の雰囲気に惹かれてしまい

 

それどころではなかった。翌日から学校へ行ってみた土岐。みんなの視線が痛い。それもそのはず。

 

土岐は高校に在籍しているだけで、ほとんど学校に来たことがない。自分の教室もわからない。

 

しかし、クラスメートと思われる男子高生が呼んでくれた。そして自分の席を教えてくれた。

 

土岐が学校に来た理由は一つ！！佐野先生に会いたいから！！理由はどうあれ登校した土岐だったが、

 

担任が入ってくると土岐は驚いた。自分の担任は「女性」と聞いていたが、産休に入り佐野に交代していたのだ。

 

憧れの男性教師が担任！！ということは、土岐はもう学校に来るしかないが、その前に「中間テスト」という壁が立ちはだかった。

 

今まで学校に来ていないのに、いきなり「中間テスト」と言われてもどうしたらいいのかわからない。

 

職員室の前でうろうろしていると、佐野が来て「勉強は僕が見てあげるよ」と言ってくれた。

 

探してうろうろしているうちに、時間になってしまったが、何とか「自習室」を見つけることができた。

 

その間土岐は、あんなことや、こんなこと「二人きりのシチュエーション」を色々考えていた。

 

完全に土岐は「一目惚れ」をしていた。しかし、飛び込んだ自習室には、もう一人生徒がいた。

 

しかも佐野先生を「いっちゃん」という、1学年上の藤堂という生徒だった。そして佐野先生の本名が

 

「一狼」ということを初めて知った。土岐は2人の仲の良さに愕然としたが、もっとショックだったのは、

 

教えてくれるのは佐野先生ではなくて、藤堂だったことだった。佐野が教室を後にするとあからさまにがっくりする土岐。

 

藤堂は少しからかってみたが、土岐は本気でムキになり好きだということを認めたのだ。

 

やんちゃな土岐だが、実際は恋をするととても純情で、素直な男の子になってしまうのだ。

 

 

 

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