「フェルマーの料理」2話、岳の上京、レストランKの掟、見習いシェフ
岳は海に救われた。あのナポリタンがなければ「退学処分」となっていたが、復学できたことで
卒業証書を手にすることができた。父の期待を裏切らなかった。もちろん東大にも受かった。
でも、岳は意外な決意をして、上京することにしたのだ。亜由も本格的に水泳をするため上京してきた。
コンテンツ
岳の上京
岳は父の「息子を東大に入れる」という夢をかなえた。東大に合格したのだ。しかし、岳が上京したのは、
東大に通うためではなかった。合格したが東大には入学しなかったのだ。岳は海に誘われて
「K」で料理人になるために上京したのだ。調理の知識も何もないまま、上京して海のお店に行ったが、
もちろん誰も彼を相手にしなかった。岳は初日から打ちのめされた。そして、洗い物がどんどん来るが、
岳はそれすら裁くことができずに、お店の忙しさについていけないでいた。そして岳は海の家に居候することになった。
そこにはお店にいた寧々がいた。岳が掃除でもせめてしようと思ったが、寧々がお店の給料のほかに
ここの部屋の管理一切を任されており、別に給料をもらっていると説明し、とりあえず休んで疲れをとることを提案した。
そして、海から説明された。お店の賄は岳が作ること。そして期間内に全員から合格をもらうことが雇う条件だった。
原作
小林有吾
『フェルマーの料理』
レストランKの掟
岳は翌日から、従業員の動きを見て、「計算」をしてそれを元に自分が動くことにした。
するとかなりスムーズに仕事をすることができた。海はそれを見て期待をしていた。しかし、この店には掟があった。
レストランKの掟は、「認められるまで名前を教えない」という掟があり、様々な料理を作る
様々な国の調理人がいる中で、名前も知らないまま一緒に働くことになった。不安だったが岳は働くしかなかった。
そして、亜由を呼び出し互いに励まし合っていた。海から言われていた賄。作ろうとしても時間をなかなか作れなかった。
すると、それぞれの調理人が立候補して、賄を作っていく。自分の出番が亡くなっていく。
そして、岳はまた計算の密度を上げて、動きをすべて頭に入れて、その時その調理人が必要とする調理器具をすぐに渡せるまでになった。
すると、海から言い渡された「賄を1週間で認めさせろ!」と。最初に言われていたよりも期間がかなり短くなった。
しかし、岳は考えた。みんなが最後に食べる賄。それは「疲れをとるものが一番」と考えて、
岳の計算されつくした、「肉じゃが」に見えない、肉じゃがを作ってみんなを驚かせたが、
2人しか挙手をしなかった。そして翌日も挑戦したが、1人しか挙手しなかった。そして翌日は
海の気まぐれで臨時休業となってしまった。どんどん期間がせまってくるが、全員を納得させる料理ができない。
亜由を呼んだが、彼女は松葉づえで来た。周りの実力の差を見せつけられ、急いだ結果半月板損傷していた。
亜由はお弁当を作ってきてくれた。そして岳はそれを食べようとしたとき、数字がどんどん浮かんできた。
亜由は岳の感情を読み取り、「行ってもいいよ」と送り出してくれた。岳は賄のアイデアを思い付いた。
亜由が作ってくれたお弁当は、地元でしか艇に入らない「味噌」が使われていた。みんなが納得しないのも当たり前だった。
それは調理人それぞれが、懐かしさを感じる料理が国により違うからだった。だから誰もが納得する料理を作る必要があるのだ。
見習いシェフ
岳は「見習いシェフ」のため、みんなが黒いコック服を着ている中、1人白いコック服を与えられていた。
もし賄いが認められれば、岳も黒いシェフコートを着ることができる。そのためには全員が納得する料理が条件。
岳はまたもや計算が降りてきた。そして「ノスタルジー」という答えにたどり着いた。
海が期間を短くした理由は、「計算」を使って極限まで計算しつくして、全員が納得する料理を作る。
岳は自分のことしかかんがえていなかった。と海に言うと調理を開始した。それは完全に計算されつくされ、
徹底的に温度管理された料理だった。程よく火の通ったフィレ肉と付け合わせ。それは計算されつくされた「肉じゃが」
どの国の料理にも共通する「ノスタルジー」を、計算された温度管理で味をしみこませていくとこで、
どの国の人にも「ノスタルジー」を感じる料理を作ることができた。すると1人を除きみんなが自己紹介を始めた。
そして、寧々から黒のコックコートを渡された。やっと認めてもらえたが1人だけまだ岳を認めていなかった。
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