TBSドラマ「G線上のあなたと私」眞於先生が受けたボツリヌス療法とは?

眞於先生には、バイオリニストとしては致命的な手の病気があります。

緊張をしたり、自分の意識していないところで手が全く動かなくなるのです。

筋肉が硬くなり丸まってしまい、弦を押さえることもままならなくなります。

その病気のために、プロのバイオリニストになる事は諦めたのですが、理人が通う大学の先生に、この病気に関する詳しい先生がいたので、理人を通して治療を頼むことになりました。

 

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眞於先生の症状

 

眞於先生は大学時代からこの手の病気に悩まされてきました。

いちど海外に本格的にバイオリニストを目指して留学をして、そしてまた音楽大学に戻り勉強して、

再度、プロの演奏家としての道を開くために、海外へ留学をしますが、この病気がひどくなり2ヶ月で帰国することとなりました。

そして、その後はプロの演奏家をあきらめ、音楽教室のバイオリン講師として生活していくことになりました。

緊張したり、自分が意識しないところで、手が硬直してしまい動かなくなるのです。

しかしこれなら絶対治るといった確実な治療方法はありません。

 

ボツリヌス療法

眞於先生が、理人の大学の先生に受けていた治療は「ボツリヌス療法」という治療でした。

しかし、一般的にボツリヌス療法が適用される症例とは、眞於先生の症状が異なるため、治療して効果が出るかどうか全く分かりませんでした。

ボツリヌスとは?

ボツリヌスはもともとラテン語で腸詰のソーセージを意味しています。昔この腸詰のソーセージを食べた人が亡くなったことにより、菌の存在が広く知られるようになりました。

そのためソーセージやハムには硝酸塩が用いられて作られますが、これはボツリヌス菌の繁殖を防ぐ目的で使われています。

このボツリヌス菌で死亡する例としてよく知られているのが、乳幼児による蜂蜜の摂取による中毒死です。

そのため、赤ちゃんに蜂蜜を与える事は良くないと病院からも教えられているはずです。

 

しかし、ボツリヌス菌が作り出す天然のたんぱく質(ボツリヌストキシン)に注目したのがボツリヌス療法です。

このボツリヌス菌が作り出したボツリヌストキシンを、筋肉に注射することにより緊張している筋肉をほぐすことが期待されています。

主にこういった治療方法が適用されるのは、脳卒中を原因とした後遺症で頭部外傷、脊椎損傷などにより、運動障害の一つに痙縮に見られる場合です。

ボツリヌス菌そのものを注射するわけではないので菌に感染すると言う事はありません。

治療は1回につき30分ほどかかりますが、それを2〜3回繰り返すことで、3ヶ月ほど効果が実感できます。

具体的には

・手足が動かしやすくなる

・リハビリがしやすくなる

・介護するほうも楽になる

・関節の変形を防ぐ

・痛みを和らげる

といった日常生活の不都合について解消することも可能となりますが、3ヶ月ほどすると効果が薄れてくるので、治療の継続が必要となります。

しかし良いことばかりではなく、副作用もあるので主治医と相談した上で、治療を続けていくかじっくりと考慮する必要があります。

またボツリヌス療法と、リハビリテーションを行うことでより効果を上げることができます。

 

眞於先生の場合

眞於先生は治療の経過もよく、先輩が誘ってくれた演奏会に参加しましたが、ソロ演奏が全く弾けなかったのです。

ボツリヌス療法の有効期間が3ヶ月とすると、ちょうど良い効果を実感し始めた頃に演奏会の出演を決め

効果が薄れる頃に演奏会を行ったのではないでしょうか?

もしくは演奏会により緊張すると、筋肉が硬直しまた弾けなくなると言うトラウマ的な思いから、ソロ弾けなくなった可能性があります。

 

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