うつ病の初期症状に多い「痛み」の原因とは?その対策は?
今や15人に1人、もしかしたらそれ以上の人が「うつ病」となる時代と言われています。
しかし、突然風邪をひくように「うつ病」になる訳ではありません。その前に必ず「初期症状」が現れています。
今回取り上げる「痛み」については、初期症状として「見逃されやすい」症状かもしれません。
痛みとなって現れる初期症状
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以前、こちらの記事に「体に出る初期症状」として、「痛み」についても触れさせていただきました。
しかし、初期症状で「痛み」を感じたとしても、仕事をしている人にとっては
・肩こり
・腰痛
は日常的な痛みで、ひどい場合は整形外科や、整体、整骨院などに通院している方も多いと思います。
そして、痛みの中で多いのが
・頭痛
ですが、これは市販薬で一時的に抑えることが容易にできるので、常備薬として持ち歩いている人も多いでしょう。
しかし、頭痛の場合鎮痛剤を多用しすぎると、逆に鎮痛剤によって「頭痛」を引き起こしやすくなることがあるので、使用には注意が必要です。
では、なぜうつの初期症状として体のあちこちに痛みが出るのでしょうか!?
初期症状の場合の痛みの原因
うつ病の仕組みは患者数が多いにも関わらず、しっかりと解明されていません。
しかし、何らかの形で「セロトニン」が関わっている。
ということはわかっています。
セロトニンは日中私たちが活動するのに、欠かせない物質です。
別名「幸せホルモン」と呼ばれています。その別名の通りセロトニンは気分に関係しています。(ただし脳内のセロトニンだけです)
このセロトニンと、ノルアドレナリン、そして「ドーパミン」という物質が加わり3つを合わせて
三大神経伝達物質
と、呼ばれています。
まずドーパミンですが、これはノルアドレナリンの前の姿です。
ドーパミンは「やる気・記憶力・運動能力」に関係するといわれています。
そして、このドーパミンもバランスが大切で、過剰に分泌されるとギャンブル依存症や
過食症、買い物依存症などの依存障害を起こすとされています。
次にノルアドレナリンですが、ドーパミンから変化した物質で、不足すると様々なストレスをひきおこしたり、不安や恐怖などの感情を引き起こすため
セロトニンが「幸せホルモン」と呼ばれるのに対して「ストレスホルモン」と呼ばれることもあります。
三大神経伝達物質の役割
セロトニン
ドーパミン
ノルアドレナリン
この3つが三大伝達物質と呼ばれていますが、もう一つ呼び方があります。
モノアミン
このモノアミンが「痛み」と深く関係しているのです。
人間の体で痛みを抑える神経を「下行性疼痛抑制系」と呼びます。そしてこの下行性疼痛抑制系から分泌されるのがモノアミンだと言われています。
モノアミンの中でもノルアドレナリンが主に分泌されるのですが、このモノアミンの分泌が減るとどうなるのでしょう!?
痛みを抑える神経から十分なモノアミン(ノルアドレナリン)が分泌されないと、痛みを抑える力が弱くなってしまいます。
そのため、うつ病の初期に感じる「痛み」は、痛みを抑える力が弱っているから感じる痛みなのです。
痛みを抑える力が弱っているからこそ感じる「痛み」なので、病院でいくら治療をしても効果がないのが特徴です。
初期症状の痛みを和らげるには?
何度も書きますが、「痛み」に関しては誰もが持っているものなので、うつ病の初期症状と気づかれにくいのですが
うつ病患者の6割以上は「痛みを訴える」現実があります。
もし、肩こり、腰痛、背中の痛みなど、
病院で治療しても効果が見られない。
詳しく検査をしてもどこも異常がない。
このような場合は、うつの初期症状の疑いがあります。
その場合、通常の病院では痛みを和らげることや治療はできません。
速やかに、精神科や、心療内科などの専門医を受診するのが良いのですが、「疑わしい」段階で病院へ行くのはなんだか気後れしてしまいますね。
そんな場合、自分でできる改善方法を試してみてください。
うつ病の初期症状による「痛み」なのではないか!?
と、自分自身で疑いを持った場合、まず自身の生活スタイルを見直してみてください。
・過剰なストレスにさらされていないか
・午前中に起きて活動をしているか
・適度な運動を心がけているか
・バランスのよい食事をとっているか
・十分な睡眠をとっているか
うつ病の初期症状として「痛み」が出る場合は、体のどこかを痛めているわけではないので
積極的に適度な運動をした方が、逆に効果的です。
そして、午前中にしっかり目覚めて光を感じて活動することで、「セロトニン」の分泌も促されます。
バランスの良い食事についても、セロトニンを増加させ、セロトニンが増えることは「質の良い眠り」にもつながります。
そして何より、セロトニンは「三大神経伝達物質」の一部なので、セロトニンが増えることにより
それにつられるようにドーパミンやノルアドレナリンの分泌量が増えます。
すなわち、痛みに関係している三大神経伝達物質=モノアミンを増やすことができるのです。
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生活習慣を見直しても痛みが治らない場合
今回は痛みについて書いてきました。
生活習慣を見直しても「痛み」が治らない場合
生活習慣を見直すゆとりもない場合
こういった場合は、すでにうつ病を発症し、「抗うつ剤」による治療が必要になっている場合があります。
速やかに専門医の診断をあおいでください。
うつ病が改善すれば「痛み」はなくなります。
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