ドラマホリック「レンタルなんもしない人」言い出せない妻沙紀の思い。

沙紀は夫が会社を辞めるのも反対しなかった。

そして、Twitterを通じて「存在」をレンタルすることにも反対しなかった。

しかし、最近なんだかもやもやしている。けれど夫は気づかない。

 

通帳の残高


レンタルさんが「存在」を無料でレンタルできるのは、会社員時代の貯金があったから。

まだ子供にはミルクもオムツもいるけれど、沙紀のやりくりでなんとかなってきた。

しかし、銀行の通帳の残高が12万。都内の1LDKに住んでいるとは言え

家賃の相場は7万以上するだろう。それを考えると、すでに生活出来る力は底がみえている。

 

夫を応援したい気持ちもあるから、なかなかその残高について切り出せないし、

夫が無償で「存在」をレンタルする限り、沙紀自身がなんもしないわけにはいかない。

イラストレーターの仕事を再開したが、子育てに家事、仕事の締め切りに、自由な夫。

沙紀の気持ちはギリギリのところで踏みとどまっていた。

 

フリマの活用

イラストレーターの仕事を再開したからと、すぐに「収入」には繋がらない。

手っ取り早く、フリマで使わない物を売った方が、少額でもすぐ現金化できる。

夫はそんな沙紀の姿を見ても、何も感じない。

感じないどころか、帰宅してはすぐレンタル、着替えに来てはすぐレンタル。

と、家を出たり入ったり、ゆっくり話しをすることもできない。

 

ついに夫に通帳を見せたが、興味がない。この数字から「生活が危機にある」という発想に繋がらない。

ましてや、子供をお風呂に入れている間に、またレンタルされに出かけてしまった。

「レンタルさん」として、活動が有名になり、フォロワーが増えても、

それが【収入】になるわけではない。

なんもしないことが仕事なら、お金も生み出さない。

沙紀は、なんもしない人の影には「何かしている人の存在がある。そのことに気づいて」と、やっとの思いで打ち明けたが

真夜中のレンタルに向かう、夫の気持ちに、その言葉は届いただろうか?

 

 

 

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