ミュウヨンマルヨン【MIU404】志摩が抱え続けた過去の闇。

志摩は署内で「相棒殺し」と陰で言われていた。

しかし、伊吹はそれを信じることはできなかった。

いつでも真摯に事件に向き合い、自分を信じ確実な助け舟を出してくれる志摩。

そのバディーが陰で「人殺し」と言われることに腹立たしささえ覚えただろう。

そこで、伊吹が当時のことを完全に調べ上げた。

 

志摩の思い

警視庁捜査一課に配属されていた志摩は、まだ新人の香坂とバディーを組んでいた。

しかし、香坂は焦っていた。

「早く手柄を立てて、母親に報告したい」

その気持ちが先走り、嘘の報告書を提出してしまった。

志摩はその報告書が完全なる、香坂のでっち上げだとすぐに見破り彼を責めた。

そして、「進退は自分で決めろ!!」と冷たく突き放してしまった。

 

その後、香坂は部屋にこもり「辞職届」を書いていたのだが、

志摩は「嘘で手柄」をたてようとしたバディーを許せず、放置してしまった。

そして、いつか「手柄をたてたら、志摩さんが好きなこのお酒を飲みましょう」

と言われていたが、刑事を辞める決心をした香坂は「別れの晩餐」として志摩を誘った。

しかし、その誘いも志摩は無視してしまった。

だから今でも、「あの時、あの瞬間、香坂に声をかけていたら・・・」

と何度も後悔し、悔やみ「好きだったウィスキー」も飲めなくなっていた。

 

志摩を救った伊吹

伊吹はある意味「志摩のことが大好き」だ!!

バディーとして、そして人間として、志摩が本当に大好きだった。

しかし、伊吹の野生の勘が「志摩が一定距離以上伊吹を寄せ付けない」何かを感じ取っていた。

それが何なのかずっとわからずにいたが、署から出てきた志摩とすれ違った刑事が

「相棒殺し」と言ったことで、謎が解けた気がした。

 

志摩と本当の意味で、心からバディーになりたい一心で

過去の情報を洗い直し、真相を明らかにしてやる!!

と、非番返上で当時のことを調べていた。

そして、真相にたどり着いた。「バディーの死」に志摩は関係していなかった。

かつてのバディー香坂は、目の前に事件発生を目撃し、そこに駆けつけようと急ぐあまりに

誤って死亡してしまった。それを志摩が「自分のせいで香坂が死んだ」と思う必要はない。

と、志摩に教えてくれた。

志摩は香坂が「正義感」から死ぬことになった。その真相を伊吹が調べてくれてどんなにうれしかったのだろう・・・。

伊吹に見えないところで、照れ隠しに笑う志摩の姿があった。

やはり、伊吹と志摩は最高のバディーなのかもしれない。

 

 

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