BSテレ東ドラマ前田旺志郎出演「猫」付き合うようになった2人の生活

相変わらず光司は、朝が来るのが分かった。もしみねこが目をさまさなかったら。

しかし付き合うようになって、光司も近くの中華料理屋でバイトをすることになった。

しかし、みねことの約束が守れる範囲でのバイトだった。

 

コンテンツ

指を怪我した光司

いつものようにみねこを迎えに行き、手をつないで帰る2人。

みねこは光司の指に違和感を覚えた。「バイトで火傷した」と答えたのでその場はそうなんだろうと納得していた。

そして、付き合うようになって変わった事は、写真を撮ることだった。

でも光司は、写真を撮ることを嫌がった。写真がなければ心の中の思い出で、いつでもみねこがよみがえってくる気がする。

 

しかし写真と言う紙になった途端、みねこはその中にしかいないように思えて思えてしまう。

それが辛いから写真を撮りたくないと言う。その時外で猫が鳴いている。

そう2人を引き合わせたあの猫だった。光司は抱き上げて猫を可愛がっていた。その姿をみねこはカメラに収めた。

 

見たくなければ現像しなければいい。

みねこの言葉に光司ははっとした。確かにそうだった。

思い出として写真に収めておく事は良い。でもそれを見ると辛くなるなら、フィルムを現像しなければ良い。

そして気持ちの中で、いつでもみねこを思い出してみればいい。

 

写真を撮る2人


それから2人は、住んでいる街の様々な場所でいろんな写真を撮った。

そして中華屋で働いている光司は、まかないを作るのを任されていると言うので、

みねこは家で光司の作るご飯が食べたいと言う。メニューは回鍋肉。

料理がまるでできないみねこは、ただ待つだけだったが、出来上がった瞬間にとても喜んだ。

1週間これでいいと言う。飽きるまで食べたいと言う。そのぐらい喜んで喜んでくれた。

 

そんな明るいみねこにも不安があるのか、夜眠れなくなり、光司を呼んだ。

そして光司は、自分が眠るソファーにみねこも来るように招き入れた。

みねこは尋ねた。「もし自分が起きて僕が冷たくなっていたら、嫌じゃない?」

光司は自分は暑がりだからと答えた。それでもみねこが眠れるなら、光司はそれでいいと思った。

 

指の傷


前にみねこが「ミュージシャンと付き合ってみたい」と言ったら光司は、アコースティックギターを抱えて迎えに来た。

それからずいぶん経ったある日、バスを降りたみねこを待っていたのは、ストリートミュージシャンになった光司だった。

弾けなかったギターを、一生懸命練習し一番にみねこに聞いて欲しかった。

だから歌詞を全部「ラララ…」で、音楽だけが仕上がっていた。

 

でもみねこは見つけてしまった。前にバイトで火傷したと言ったあの傷は、ギターを必死に練習し

切れた指をかばっていたのだ。それを表すかのように、歌っている光司の弦を押さえる指はすべて絆創膏で覆われていた。

そんな影の努力を知り、みねこは知らず知らずに泣いていた。

そして歌い終わり、ギターを片付け夕食をどうしようかと、光司がみねこに話しかけながら振り向くと

さっきまでそこに立っていたみねこは、意識をなくし倒れていた。

かなり病状が進行し、入院が必要だと言うことだった。もう光司にはすべての覚悟はできていた。

 

 

BSテレ東ドラマ「猫」1匹の猫が2人を引き合わせる

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です