「永遠の昨日」1話、山田との出会い、そしてクラスメイトとの交流、山田の事故
山田は明るくクラスの人気者で、いつも人に囲まれていた。しかし、同じクラスの満はいつもボッチだが、勉強はクラスいちできる。
満のことを「みっちゃん」と呼ぶのは山田だけだった。いつも明るく、満の扉を開けてくれた彼。
そして、いつも自分の左側を歩き、「いつでもみっちゃんを守れる!!」といっていたら、山田がいなくなっていた。
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山田との出会い
高校に入学して、しばらくしてから満は帰ろうとしたが、雨が降っていた。傘をもっていなかったので、
ぼーっと外を眺めて、玄関にいた。そこにバスケ部の練習を終えて、部室からずぶぬれになりながら、
部員たちが戻ってきて、玄関で談笑していた。何気に満は山田を見ていた。すると山田と目が合った。
満は目をそらしたが、山田は目をそらすことなくずっと満を見ていた。翌日お弁当の時間になると、
満の席に山田が来て、「ちょっと顔かしてくれ」と屋上に呼び出されてしまった。
しかし、山田の口から意外な提案が飛び出してきた。「これから毎日一緒に弁当を食べて欲しい」
というが、特に話すこともないので「無言になる」と言ったが、それでもいいといい
満は特にいいとも悪いとも言わなかったため、翌日から無言のお弁当タイムが始まった。
パンと飲み物だけの満に対して、山田の弁当はおかずがたくさん入っており、ウィンナーと卵焼きは必須らしい。
いつも「タコ」だったウィンナーが、ある日「カニ」になっていたのに驚き、つい満は話しかけた。
そこから、幼い弟がいることを話したり、2人の距離が一気に縮まっていった。
クラスメイトとの交流が始まる
山田浩一は、満に「勉強を教えて欲しい」と言ってきた。そこでお互いの家を行き来したり、
時には図書館で勉強することもあった。しかし山田の家に行くと、幼い妹と弟が遊びたがり、
勉強どころではなくなっていた。そして、浩一がきっかけとなり、満に勉強を教えてもらいたい。
というクラスメイトが増え、満の教え方がうまいと褒められた。浩一が満の閉ざした扉を開いてくれた。
そして、いつしか一緒に帰宅するようになり、朝も、部活がある浩一に合わせて満も登校するようになった。
山田の事故
浩一のことを初めて意識した日も「雨」が降っていた。その日も朝から雨が降っていて、
浩一の大きな傘に2人入って歩いていた。満はいつも不思議に思っていた。浩一はなぜ自分の左を歩くのか!?
思い切って聞いてみると「きづいてた?みっちゃんを守るためだよ」と言い、トラックが通り過ぎた。
そして、話しの続きをしようとしたとき、すでに浩一はいなかった。次にきたトラックがオーバーランして
浩一をはねてしまったようだった。道に残されたのは傘だけ。満は雨の中浩一を探した。
近くの畑であおむけに倒れている浩一。慌てて駆け寄ると心音が聞こえない。
浩一の命は助かるのだろうか!?またあの笑顔に会えるだろうか!?
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