オトナの土ドラseason１「准教授・高槻彰良の推察」3話鬼の呪い？撮影者はどこへいったのか？
動画投稿サイトで気になる動画がアップされていた。【復讐だ！！】と洞窟に入っていく様子や、そこにまつられたほこらを揺らす様子が写っているが
そこに何かが現れ動画が途切れ、テロップで「この動画は洞窟で見つかりましたが、撮影者は行方不明」と表示され終わりました。
その洞窟は「鬼」が祭られているほこらがあり、代々「鬼頭家」がほこらの管理を任されてきた場所だった。
その動画が撮影されたのは、過疎化が進む「酒井市」市役所の職員から、高槻宛に動画騒動でヘンな噂が立って困っている。
と、依頼が来たため深町と、助手の瑠衣子を伴って電車で訪れた。本来なら依頼者が迎えに来てくれるが、ハイキングを楽しみたい！！
と、高槻が迎えを断ってしまい、深町はその道案内役としてバイトすることになった。高槻は驚異的な記憶容量を持つ代りに
地形の認識をすぐにできない欠点があるため、極度の方向音痴だと言うが、一度通った道に関してはたとえ風景が変わっても、道に関しては大筋変わらないので大丈夫。
とのこと。そのため、今回初めて訪れる場所なので、道案内が必要というわけだった。ならば瑠衣子さんが・・・。
と、深町は反論したが瑠衣子には「調査」という仕事が与えられており、役割が違うので3人で酒井市にやって来たのだ。
しばらく歩くと、高台から小さな集落が見えた。そこが「酒井市」らしい。早速市の役員の案内で家々を見て回るが
高槻はすべての民家に藁に包んだ「豆」が飾ってあることに気付いた。鬼と豆と言えば【節分】だが、この土地では旧暦の「立春、立夏、立秋、立冬」すべてにおいて節分を行う。
それだけ、ここの地域の住民は【鬼】に対して警戒心が強いということだ。すると瑠衣子が引きちぎられた豆の下に【足跡】を発見した。以前にも岩にくっきり刻まれた
同じような【鬼の足跡】を見たという。やはり鬼がこの地を彷徨っているのだろうか・・・。
動画が撮影されたという洞窟へ案内してもらうと、中から悲鳴が聞こえてきて同じ大学の難波達3人が飛び出してきた。
なんでも中に「鬼の骸骨」があったというのだ。怖くなった3人はその場を去って行ったが、高槻は中に入り「骸骨」を確認すると
「警察を呼んでください。これは人骨です」と断言した。この地に現れた鬼は伝説によると一角角の鬼で、それを証明するようにおでこあたりに穴があった。
警察がくる前に、このほこらを管理する「鬼頭」の老人が来て、すぐにこの場を立ち去るように命じていた。しかし付き添っていた女性は赤ちゃんを抱え困ったような顔をしていた。
高槻はぜひ鬼頭さんから、「鬼にまつわる伝説」を聞き出したかったが、怒って帰ってしまったため、聞きそびれてしまった。
本当は東京に住んでいたが、義理の母が亡くなり、足の悪い義父を一人に刺せておくのが心配で、お嫁さんが身の回りの世話をするため移住してきたという。
そして、夫はそのまま東京で働き、家に仕送りをして暮らしているらしい。ざっと市の役員が説明していると、「私でよければお話ししましょうか？」
と、嫁である実和子が名乗り出てくれた。感激した高槻は【ぜひ！！】と話しを聞くことになった。
話しは江戸時代にさかのぼり、まだ【境】とよばれていたころ、人々は鬼におびえて暮らしていた。そんな時鬼頭の家に鬼が来たので、酒などでもてなし、隙をついて角を降り、首をはね殺したという。そして、その時地震が起きて、この岩が避け【洞窟ができた】ため、そこにほこらをつくり、はねた頭をまつり、【鬼頭】と名乗り先祖代々ほこらの管理をしている。
ということだった。そして、それから鬼頭家はやることなすことすべてうまくいき、財を成し【金貸し業】も影で行っていたというが
村人の中には「人喰い」という者もいたという。しかし実和子はそれ以上のことは知らないと口をつぐんでしまった。
部屋には義母が生きていたころに撮影された家族写真があった。それを高槻は見ていたが、鬼の伝説を聞いたので帰ろうとした。
しかし、市の役員は「豆のことも見てください！」とお願いしてきたが、高槻はその必要なないと言い切った。なぜなら豆を引きちぎり、足跡を付けたのは【あなた】だから。
市が活性化しないかと思案しているときに、動画がアップされたことを知り、それを裏付けるように鬼のいる場所として、アピールしようとした自作自演だという。
つまり、鬼は「豆は食べない」大切なのは【ヒイラギ】だという。それは『鬼の目をつぶす』ため、鬼が忌み嫌う物なので近づかないが、
豆が引きちぎられ、足跡が遺されていた場所にはヒイラギが植えてあった。本当の鬼なら絶対に来ない。だから【自作自演】と言い切ったのだ。そして、市の職員もそれをみとめた。
高槻によると「おに」という言葉は「おぬ」が変化したと言われているという。「おぬ」とは正体不明のこと。それを鬼として架空の角をはやした化け物に人が仕立てた。
あの後人骨について調査が行われ、幼馴染の健ちゃんによると、「200年以上前の人骨で、おでこの穴は鈍器で殴られたもの。しかし、すでに風化した事件なので、骨は元の場所に戻された」ということだった。
しかし数日後、健ちゃんの母が自慢の料理で大量のお弁当を用意してくれた。【有休消化中】という健ちゃんが車を出してくれて
今度は、高槻、深町、健ちゃんの3人で酒井市を訪れ、高槻は洞窟周辺を木の棒でつついていた。そこへ健ちゃんが脚立を住民から借りてきた。
深町が脚立を持って、高槻と洞窟に入り奥に進むと、高槻は脚立をかけて岩の上へ登ろうとした。すると銃声が響き渡り、鳥が一斉に羽ばたいた。
一瞬高槻の目が青く光ったが、そのまま意識を失い落下してきた。何とか深町が下敷きになり、大けがは免れたが高槻の意識がない。
深町はとにかく外に出るため、高槻を背負い外に出ると、健ちゃんが来て「代わる」と高槻を背負おうとしたが、岩の上へ行くため上着を脱いでいた高槻の背中に
何か「青い太い線のようなもの」が見えた。龍なのか！？深町はとっさに健ちゃんに「あのその背中」というと、健ちゃんは自分の上着で急いで高槻の背中を隠した。
すると、鬼頭の老人が現れて、今起きたことを話すと自宅で休むように言われた。自分が放った銃声が原因だから、泊まって行けとまで言ってくれた。
健ちゃんは高槻の青い目の秘密や、背中の秘密について知っているようだが、「知っていい事も、悪いこともある」と話してくれなかった。
高槻は結局朝まで意識が戻ることなく、頭に傷を負う程度で済んだが、この「怪異」が怪異ではないことが分かったと言った。
そこで、鬼頭の老人にビニール袋に入れたメガネを出した。瑠衣子が調査を勧めており、息子が経営する会社は破産寸前で、1か月前から誰も来ていないという。
しかし、「鬼退治のゲームソフトの開発に成功したので、これで持ち直すことができる！！」と周囲に漏らしていたという。
そこで、鬼頭の老人に向かって、「このメガネは息子さんのものですよね？」というと、「似たようなメガネはどこにでもある！！」と言い切るが、
高槻の記憶では家族写真で、メガネの一部が欠けているとあった。深町が写真と照合すると確かに同じ部分が欠けていた。
つまり、1か月ほど前にあの動画を、ゲームアピールのために撮影しアップしたのは、息子であり、実和子は最近夫は戻ってきていないと言ったのは嘘だった。
その時実家に帰省したが、息子は父に追い払われていたのだ。その後いつものようにほこらのお参りに行くと、冷たくなった息子がそこにいた。
高槻が一度帰宅した後、記憶を巻き戻した時、1つだけ新しい塚があるのが気になったのだ。そのための調査に今回は来たのだった。
そして、推論を話し始めた。
鬼頭家の先祖は住民が忌み嫌って、恐れていたよそ者、つまり強盗などを退治し、その罪を償うためにほこらを造り管理し始めた。しかし、その後も「よそ者」がくるたびに、鬼頭家が始末していたため「人喰い」つまり、殺人をする家と呼ばれていた。そして、そういったよそ者から得た金品で財を成していったが、「人喰い」をするたびに、供養として塚を造り供養していた。しかし、1か月前息子が帰宅したが、村の名を汚したという理由で追い返してしまったが、息子はその後ほこらがある洞窟の上から転落し、途中の岩にメガネが引っかかり、そのまま息絶えてしまった。翌日息子を発見したが、警察に届けるとまだ乳飲み子を抱えた実和子の、気持ちを心配して自ら塚を造り息子を埋葬した。
つまり、アップされていた動画は、声のゆがみもなく本当に酒井市にまつわる伝説に元づいて話していたが、それはゲームアピールのためのおとり動画だった。
しかし、ゲームは世に出る前に息子は転落死してしまった。つまり、高槻が地面を木の棒でつついていたのは、息子が落下した地点と思われる場所に
杖で歩く老人が行くことができるか確かめていたのだ。つまり、父が息子を突き落としたのか、息子が自ら足を滑らせたのか確かめていた。
しかし、公にするには嫁があまりもかわいそうなので、自分の心の中にしまっていた。しかし、実和子は1か月前に誰かが訪ねてきたのは夫だと気づいていた。
今回の「怪異」も本物ではなかったが、義父が嫁を思う気持ちのあまり、物事がすべて中途半端になった結果だった。
次こそは本当の怪異に出会えるといいなと思う。
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