テレビ東京「八月は夜のバッティングセンターで」1話、スイングしても打てないボール。その問題とは!?
舞はいつもベンチに座って、スイングを見ているだけの男性が気になり、ついには「バッティングフェチ!!」とまで言ってしまった。
しかし彼は、落ち着いた男性で、さっきまで見ていたバッティングをしていた女性が、スマホを忘れたことに気付き
舞に届けるように指示した。そしてついでにあることを伝えるように伝言した。
さっきまで見ていた女性を追いかけて、スマホを届け伊藤からの伝言を伝えた「力を入れすぎては伝わるものも伝わらない」
2人とも意味が分からなかったが、戻って来た舞に伝言はちゃんと伝えたか確認し、「また彼女は来る」という伊藤。
そして、彼は舞の叔父に頼まれて、お客さんのスイングを見ているという。それは彼のある特殊能力があるからだ。
その人のスイングを見ているだけで、どんな悩みを抱えて、その悩みをどうやって解決すればいいのか。わかってしまう能力がある。
やはり女性はまた2日後に、バッティングセンターに来た。そしてやはりどんなにスイングしてもボールは当たらない。
思いっきりバットを振ってもかすりもしない。彼女にはある悩みがあるからだ。伊藤は立ち上がり女性の近くへ行った。
「仕事に関する悩みがありますか?」というと、不思議そうにうなずく女性。彼女の名前は阪本。
仕事でどんなに頑張っても誰からも評価されず、同僚や後輩ばかりが出世していく。しかもその実績は彼ら自身の物ではなく、彼女が彼らのプロジェクトをベースから作り上げプレゼンしたから。
それなのに、自分の名前がみんなの前で呼ばれることはなく、いつも雑用ばかり押し付けられる矛盾した会社に不満を抱えていた。
すると周りが一瞬にして、野球場に変った。その中に舞と伊藤と坂本の3人がいる。そして相手チームは満塁。
坂本のチームはなぜか会社の面々、ピッチングマウンドに立っているのは、いつも彼女に自分の仕事を頼んでくる同僚。
伊藤は「中継ぎはプレッシャーがかかる、けど力を抜いて行けば大丈夫」というと選手交代がアナウンスされ
同僚の代わりに坂本がピッチャーマウンドに立つことになった。ここで打たれてしまえば、相手が勝ってしまう。
でも、中継ぎ投手として名前が呼ばれたからには、投げないといけない。でもできない・・・。
そんな時、一人の男性が現れた「岡島秀樹」数々の球団を渡り歩き、中継ぎ投手としても成果を残している選手。
彼女からボールを受け取ると、岡島はボールを投げた。それは力の入っていない自然なボール。三振アウトとなり相手チームが負けた。
伊藤は「中継ぎ投手は目立ちはしない。でも大切な局面に必要な存在。そして、絶対にその活躍を見ている人はいる。」
と、言うと坂本はマウンドに向かって叫び出した「いつもいつもしりぬぐいばかりで、何で私だけ評価されないの!!」心の中にたまった不満を
全て彼女はマウンドに吐き出した。伊藤は「これでもう大丈夫だ」と彼女を笑顔で送り出した。坂本もどことなく顔つきが明るくなった。
それは数日前だった。同僚の女性から「締め切りまであと3日しかないけど、私他にも仕事があるからできないの。助けてくれる?」
と、言われたプロジェクト企画があった。坂本は「ベースはあるの?」と聞いたが、それすら彼女は作っていなかった。
そこで坂本は残業してまで、彼女の仕事をすべてベースから考えて、彼女にバトンを渡した。しかし、その企画が「素晴らしい」と評価され
商品化に向けてプロジェクトチームが立ち上がることが発表され、彼女は何事もなかったように、「忙しい中大変でしたが良かったです」
と、みんなの前で坂本の企画が評価されたことを、我がことにしてしまっていた。しかし坂本の後ろに座る後輩の男性が話しかけてきた
「あの企画って、ベースから全部坂本さんが考えたんですよね。すごいですよ!!」とほめてきた。
それを聞いていた周りの社員たちは、みんなの前では同僚が褒められているが、本当は阪本が考えたものだと知り、
その実力をほめたたえた。伊藤の言う通り、中継ぎは目立たない。けど必ずその活躍を見ていてくれる人がいる。
後輩からでも、ちゃんと自分の仕事が「評価」されたことに、坂本の気持ちは晴れ晴れと明るくなった。
原案
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