映画「ぐるりのこと」主演木村多江、リリー・フランキー。妻がうつ病になったら。

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「うつ病」が題材となった映画などは数多くありそうですが

「うつ病」にポイントを当てた「これっ!!」という作品は少ないかもしれません。

「精神的な病」を扱った映画は数多くありますが・・・。

今回は、そんな中から2008年に公開され、木村多江さん、リリー・フランキーさんが

映画初主演を務めた「ぐるりのこと」をご紹介します。

 

映画「ぐるりのこと」概要


木村多江

小さな出版社に勤める翔子は、妊娠をきっかけに、大学の同級生カナオと入籍した。

リリー・フランキー

美大を卒業したものの、靴の修理のバイトで暮らしているカナオ。先輩からの依頼がきっかけで、「法廷画家」となる。

倍賞美津子

翔子と勝利の母親だが、だらしない性格で喘息もち。夫は女をつくって家出したことになっているが、不貞をしたのは実は妻だった。

寺島進

翔子の兄、勝利、小さいながらも不動産屋を経営している。

安藤玉恵

勝利の妻雅子。2人の子供の母親だが、無神経なことをずけずけという性格。

温水洋一

翔子が務める出版社の上司だが、トラブルが起きても手をこまねいているだけで、何も頼りにならない存在。

峯村リエ

翔子の同僚で、仲が良いが出会いがなく独身。

山中崇

翔子の部下。自分のせいでトラブルを招いておいて、注意した翔子に八つ当たりする。

木村祐一

カナオを法廷画家に誘った先輩。テレビ局勤務。

佐藤二郎

カナオの友人。引っ越しを手伝う。

田中要次

カナオの友人。引っ越しを手伝う。下ネタ好き。

柄本明

法廷画家初日にほったらかしにされた、カナオの面倒を見たベテランの報道記者。

八嶋智人

一応、カナオが所属するテレビ局の報道スタッフだが、人当たりは良いが、実は腹黒い。

山中聡

報道記者

寺田農

不愛想だが、打ち解けるととても良い法廷画家のひとり。

斎藤洋介

元イラストレーターの法廷画家

志賀廣太郎

幼女誘拐殺人事件を担当する裁判長

加瀬亮

幼女誘拐事件の被告人だが、無表情でとらえどころのないところがある。

田辺誠一

売春事件の裁判長

片岡礼子

子供と同級生の園児を殺害した被告人。

横山めぐみ

資産家の母で、ママ友に子供を殺された被害者。

新井浩文

小学児童殺傷事件の被告人で、反省や謝罪もなく遺族を侮辱し、退廷させられる。

 

原作・脚本:監督

橋口亮輔

 

受賞

第23回高崎映画祭:最優秀作品賞、最優秀主演女優賞

第51回ブルーリボン賞:主演女優賞、新人賞

第63回毎日映画コンクール:日本映画優秀賞、脚本賞

第32回日本アカデミー賞:最優秀主演女優賞

第13回日本インターネット映画大賞:主演女優賞

第18回東京スポーツ映画大賞:主演女優賞

第33回報知映画賞:監督賞

第32回山路ふみ子映画賞:山路ふみ子映画賞

第18回日本映画批評家大賞:新人男優賞

映画館大賞「映画館スタッフが選ぶ、2008年に最もスクリーンで輝いた映画」第2位

 

あらすじ

 

翔子は小さな出版社に勤めていた。お腹には安定期に入った胎児がいた。

父親はカナオ。翔子の美大時代の同級生で同じ30歳だが、定職を持たず「靴の修理」でアルバイトをしている。

そんな男性との結婚を母親は認めていないが、翔子は気にすることなく入籍し、出産を待ちわびていた。

 

翔子は何事もしっかりとやりたい性格であり、のらりくらりとしているカナオとは正反対。

女にだらしがないカナオを思い、夫婦の性交渉の日もカレンダーに「×」印を付けてわかりやすくしてあるのに

カナオはそんな日に限って帰りが遅かったりして、証拠はやきもきとした気持ちを抱いていた。

 

出産の日を迎えたが、翔子たちの家には遺骨があった。

生まれた女の子はすぐに亡くなったか、死産だったらしい・・・。

何事もちゃんとしたい翔子は「ちゃんと母親になれなかった」

仕事でも、取引先からクレームが入り後輩が起こしたトラブルだが、謝罪に出向いたが、そのことで逆に後輩からなじられ

兄嫁には無神経に「子供を産むと変わるよ」などといわれ、翔子の悲しみが癒える場所はどこにもなかった。

 

そして、徐々に翔子は「ちゃんとしたい自分」を見失っていく・・・。

翔子は実家で倒れ、心療内科で「うつ病」と診断された。

研ぎかけた米

取り込んだままの洗濯物

開けっ放しの窓

 

しかし、兄嫁からはまたも心無い言葉が

「今度下の子の幼稚園の試験だから、親族に精神的に何とかっていう人がいると響く試験に影響するから」

 

カナオは法廷画家として相変わらず、裁判を傍聴しながら絵を描き続けていた。

幼女殺人事件

犯人は、子供を切断し、指はちぎって食べた。生だったり、焼いたり・・・。

血はごくっとのんだ。と無表情で語る。

 

園児殺害事件

ママ友同士のトラブルからか、資産家の子供が同じグループのママに殺害されたが

証言台に立った、被害者の母はキラキラのアンクレットに、ハイヒール。

被告人のママは青白い顔に、足元は白い靴下に、トイレのサンダル履き。

このコントラストが、ママ友同士の中のカーストを物語っているようだった。

 

小学児童殺害事件

被告人は後悔も反省もない。ただ被害者家族を侮辱していた。

「継母が!!悲しんでいるふりをしやがって!!」

 

翔子はうつ病と向き合いながら、ちゃんと我が子を産めなかった自分と向き合い

カナオは法廷で事件を通して我が子と向き合っていたのではないか・・・。

お互いを必要とし、支えあい、乗り越えていく、1組の夫婦。

そんな夫婦の10年を描いた「ぐるりのこと」

 

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