うつ病患者の日常生活
初めてうつ病と診断された場合、「これからの生活はどうすればいいのか!?」
と、病気の診断だけでも不安なのに、漠然とした不安が生まれます。
しかし、うつ病になったからと言って「生活を変える」必要はありません。
でも、「生活が変わってしまう」という可能性は大きいです。
うつ病患者の多くが辛いと感じること
うつ病患者の多くが苦手としていることに、「朝起きること」があります。
これはただ寝坊しているとか、まだ寝ていたいという気持ちからではなく
自分自身「起きなくてはいけない」とわかっているのですが、体が重くて起き上がれない。
と、いった表現の方が伝わるでしょうか!?
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朝起きるとき、人間は知らないうちに脳内物質の「セロトニン」が起こしてくれます。
セロトニンが正常に分泌される要因として
・午前中の日光をしっかり浴びる
・規則正しい食生活を送る
・規則正しい生活リズムを保つ
・定期的にリズミカルな運動をする
など、セロトニンが朝きちんと脳内で働くには、いくつかの要因があります。
しかし、うつ病患者の場合何らかの理由で、このセロトニンの分泌がうまくいかない。
あるいは、人間が動くうえで欠かせない「自律神経」がありますが、自律神経には「交感神経」「副交感神経」が入れ替わることで
生活がスムーズに行える仕組みになっています。この自律神経のバランスを崩すことでも「朝起きれない」原因となります。
朝体が重くて起きられない
人間の体はそれなりに「体重」があるので、重いのは当たり前ですが
自律神経のバランスを崩すことで、脳が感じる体重を補正できないために体が重いと感じる。
自律神経の副交感神経が「眠る」状態にあるため起きられない。
セロトニンの分泌がうまくいかず、うまく目覚めることができない。
うつ病患者の多くが、「朝起きられない」と感じる理由はこういった原因があります。
改善策としては
・毎日同じ時間に就寝し、起きる習慣を徹底する
・カーテンを開けた状態で眠る(朝自然に入る日光を感じてセロトニンの分泌を促す)
・朝食をしっかりと食べる(朝食でとった栄養は14時間以上かけて眠るためのメラトニンへと変化します)
・30分程度のリズム運動を行う(ヨガ、ウォーキング、ランニング、ガムを噛む)
ただ、うつ病の状態が軽度か重度かにより、これらの対策が全くできないことがあります。
その場合は無理をすることなく、横になりしっかり体と心を休めてください。
仕事をしている場合
うつ病にかかる人は、職業は関係ありません。
学生、主婦、会社員などなど、状況は関係なくうつ病は襲っていきます。
そのため、「仕事をしている」人がうつ病になるケースもあります。
その場合はどのような対策をとればよいのでしょうか!?
朝が辛い場合は、やはり仕事に支障が出ることもあるので、医師の診断書と共に職場に配慮をお願いできるのが理想的です。
しかし、どうしても職場には「知られたくない」という場合があります。
その場合は、普段より少し早く起きてみましょう。
いつもと同じ時間に起きるのが辛いのに、さらにいつもより早く!?
と、思われるかもしれませんが、「起きてから」少しずつ脳も「朝」を感じていきます。
そして、いつも起きる時間には体や脳も「辛さ」を少し抜けているでしょう。
その少し早く起きた時間で、
ゆっくりよく噛んで朝食を摂る(よく噛むこともリズム運動です)
ちょっとした運動をする(運動ができない場合、腹式呼吸を意識した瞑想も良いです)
そして、仕事から帰ってきたら、思いっきり休む!!
とにかく「ONとOFF」をしっかり区切ることも大切です。
仕事をしていない場合
仕事をしていない場合は、生活が不規則になりがちです。
体をしっかり休めるときには休める。少し動ける時には動く。
と、こちらも「ONとOFF」が大切です。
うつ病だから生活を変えなくてはいけない。ということはありませんが
一般的に「健康によい」生活と、正しい服薬がうつ病を早く治療する近道です。
そして、体が動くときには、無理のない程度に「運動」することをお勧めします。
とにかく、「無理をしない」こと。
そして、周りの方も「たださぼっているだけでは!?」と思い、せかすこともあるかもしれませんが
本当に体が動かない状態であることを理解してあげてください。
見た目は「健常者」と何一つ変わらないので、ついつい何か言いたくなる気持ちもあるかもしれませんが
とにかく、静かに見守り、「SOS」を発しているときには見逃さずたすけてあげてください。
SOSサイン
うつ病になった場合、自分でやりたくてもできないことはたくさんあります。
ここでは、うつ病患者が「助けてほしい」時を挙げてみます。
何かを決めないといけないとき
健常者と何ら変わりないので、なんでもできそうに見えますが
・決断力
・判断力
が大きく低下しているので、大切なことを決めるときから、些細なことを決めるときは
一緒に決めてほしいと思います。
そして、うつ患者本人が一人暮らしをしている場合や、周りに助けを求めることができない場合
「決めること」は後回しにできるだけするのも大切なことです。
引っ越し
転職
退職
大きな買い物
できるだけ、誰かに相談しましょう。一人で決めないこと。
通院の際に先生に相談するのも良いと思います。とにかく大切なことを一人で決めないことが大切です。
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