うつ病は心の病気ではなく、脳の病気だと言われている
うつ病の患者数はここ数年で急速に増えています。
原因のひとつに社会背景などもありますが、うつ病は1度発症すると「完治」することがないと病気のひとつで
がんと同じように完治ではなく「寛解」という言葉で表現されます。
それは、1度うつを発症した人の50%は再発し、2度目のうつを経験するとその70%は再び再発するといわれています。
それは、うつ病が「脳の病気」だからでしょうか・・・!?
脳にあるうつ病の原因
人間の脳は「大脳、間脳、脳幹、小脳」の4か所に分類されています。
さらに脳幹は3種類に分類されているため、細かく言えば脳は「6種類に分類」されています。
今現在の研究の中でうつ病についてわかっている、大きくかかわっているとされる物質「セロトニン」は脳幹の一部である縫線核から分泌されています。
現在考えられている脳にあるうつ病原因
縫線核からのセロトニンの分泌が何らかの原因で減少
脳の神経細胞間もしくは、筋繊維にある情報伝達物質シナプスの間にあるセロトニンや、ノルアドレナリンの減少
しかし、これらを実際に数値として図ることができないため、必ずしも絶対の原因とは言い切れない。
そして、最近新たに原因の一つではないか!?と言われていることがあります。
それは「薬」です。一部の病気の治療のために使用されている薬が、何らかの原因となりうつを引き起こしている可能性があるというものです。
うつ病の原因を探る
うつ病については70年前から薬が存在していることから、その間研究されてきた病気でもあります。
しかし、その原因がはっきりと断定されていない「不思議な病気」ともいえるのではないでしょうか!?
ある一定の症状を訴える人たちの病気について「うつ病」と呼ばれていますが、その人たちの環境が必ずしも一致しているわけではありません。
男性と女性、どちらに「うつ病」患者が多いかと言われると、女性のほうが患者数は多く
若者と、中年以降どの年代に多いかと言えば、若者に多い傾向があります。
女性のうつ病患者が多い原因
なぜ男性より女性の「うつ病」患者数が多いのでしょうか!?
それは、「ホルモン」が大きく関係しているといわれています。
うつ病に「女性ホルモン」が関わってくるのです。男女ともにホルモンの減少による「更年期」という時期はあります。
しかし、その症状を訴えるのは圧倒的に「女性のほうが多い」のが現実です。
そのことから、うつ病患者にも「ホルモン」が影響していて、女性患者が多い傾向にあるのではないか!?
と、言われています。
若者の患者数が多い原因
うつ病の患者数を見てみると、中年以降の人たちより若者に多い傾向にあります。
それはなぜでしょうか・・・!?
一般的に中年以降よりも若者のほうが「ストレスにさらされやすい」ということがあげられるようです。
中年以降と言えば、仕事をリタイヤした人も多く、余生を楽しむゆとりもあります。
しかし、若者は働くこと、人付き合いなど、日常的に様々なストレスにさらされやすい環境があります。
そのストレスこそが、うつ病を引き起こす原因なのではないか!?と一般的に言われています。
子供にも広がりつつあるうつ病
うつ病というとある程度成長した10代半ば以降がなる病気。と、誤った思い込みがあるのも事実です。
ストレスを抱え込むのはどの世代にも共通することです。その中でも特に子供はそのストレスをうまく解消したり、言葉で大人にうまく伝えたり。
といったことができない分、一人で抱え込む場合もあるのです。
うつ病と言えば大人が注目されがちですが、
いじめ
友達関係
発達障害
こういったことが引き金となり、現在子供の「うつ病患者」も増えつつあります。
周りの大人が早く気付くことで、子供のうつ病は回避できることがあります。
中でも「発達障害」に関しては、早いうちに周りの大人が気づき、適切な教育・療育を受けることで
子供自身が「生きにくさ」を解消していくことができ、二次障害としてうつ病を発症するを防げるといわれています。
ただ、発達障害は程度が様々で、一昔前では「障害」の区分にすら入らなかった子供たちが
今は「脳の発達の遅れによる障害」であることがわかっており、障害としてしっかりと認定されるようになりました。
自分たちの時代は「障害」ではなかった子供たちが、今は「障害」と認定されている現実を知らない親も多くいます。
そのため、二次障害であるうつ病になってから、障害があることに気づく。
もしくは、子供自身が大人になり周りとの違和感を感じ、専門機関を受診して障害が発覚する。
といったケースが今はとても増えています。
まとめ
患者数は増え続ける傾向にありますが、その原因に確信がないのが「うつ病」ですが
新薬の開発は日々進んでいます。「原因がわからないのに薬の開発!?」と思うかもしれませんが
一定の患者に一定の効果が認められた薬を改良する。という方法で開発は勧められているようです。
そして、さらに薬の開発を難しくしているのは「症状を数値化できない」という点にあると思います。
私自身もうつ病と向き合いながら、「今日のうつ病の数値」などが、体温計のようにはかれたら
体調のいいときにやれるだけのことは終わらせ、数値の悪いときはおとなしく休む。もしくは薬の量を調整する。
といったことができるのではないか。と思うことがたまにあります(;^_^A
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