日本では「アスペ」と略して呼ばれることが多い障害です。
学力はどちらかと言えば高いので、「障害」として見逃されることが多い障害です。
しかし、やはり生まれながらにして持っている脳の障害であるため、健常の子供と比べると「一定の特徴」が見られます。
その特徴を周囲が早い段階で見つけ、適切な教育を受けることで、その子なりの「特性」を活かした職に就くこともできるでしょう。
「アスペルガー症候群」の特徴
まず特徴的なのはコミュニケーションかもしれません。
幼少期でもとても大人びた言葉遣いをする
話している相手の感情を理解するのが難しい
時に反抗的な態度のような会話をする
言われたことをすべて真に受ける
話している相手と視線が合わない
こういったコミュニケーションをとることを振り返ってみるとある言葉が浮かんできませんか?
「空気が読めない」=KY
まさしく、アスペルガー症候群の場合、会話をしている相手の気持ちを汲むことが困難なため
今「言うべきでない」ことを口走ってしまったり、話している話題とちがうことを突然話し出したり。
まさしくその場の「空気」を読めないことが大きな特徴です。
話題とちがうことを突然話し出すのも、本人の興味がそちらに移り、今目の前にある話題に興味がなくなった。
と、とらえることもできます。
その他の特徴
アスペルガー症候群についてその他にもいくつかの特徴があります。
運動が苦手
興味の範囲狭い
感覚過敏や繰り返しの行動が多い
知能が高い
通常、知能指数は70から100が平均的とされていますが、アスペルガー症候群の場合は
知能指数は70以上と平均値であるため、障害であると気づかれにくいのですが
もし、早期にアスペルガー症候群と気づくことができたならば、
- 知能指数は平均以上になる可能性がある
- 興味の範囲が狭い
という「特性」を活かして、興味を研究していくことで、その分野を極めていくことも可能です。
アスペルガー症候群の有名人
・ジミー大西(画家として世界的に知られています。)
・スティーブン・ジョブズ(Apple社を創業した一人として有名です)
・ビル・ゲイツ(マイクロソフト社を創業した人物です)
・トム・クルーズ(ハリウッドで成功した俳優ですが、障害のため文字を読むことが困難とされています。)
・武田双雲(書家として成功をしています)
・ミッツマングローブ(女装家タレントとして有名ですが、幼いころから自分に障害があることに気付いており、独自に克服をし慶応大学を卒業した高学歴の持ち主です)
アスペルガー症候群であったとされる歴史上人物
・織田信長(型破りな戦術で、瞬く間に領地を広げていきました)
・アルベルト・アインシュタイン(相対性理論を発表した天才的科学者ですが、彼は幼いころ言葉の遅れがあったようです。)
・レオナルド・ダ・ヴィンチ(芸術家としても名を残していますが、コンタクトレンズの原型を作った人物でもあります。彼には発達障害特有の「鏡文字」を書くという障害があったそうです)
・山下清(日本の画家ですが、ちぎり絵やペンで絵を描きますが、そのほとんどは行った先々で描かれたものではなく、施設などに戻った後記憶を頼りに忠実に再現されています。)
・坂本龍馬(海援隊で幕末時代に活躍した人物ですが、集団行動が苦手であったり、大人になってもおねしょが治らないといったこともあったようですが、剣術に対しては並々ならぬ熱を持っていたようです。)
・ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(作曲家として、名曲を多く残していますが、極度の潔癖症であったことや、作曲のほとんどはピアノと共に行ったわけではなく、譜面上でおこなわれ頭の中で作曲をされているそうです)
・トーマス・エジソン(発明王として、世界中に名を残すエジソンですが、小学校は集団行動がとれないために、退学処分となっています。そのご様々な研究に没頭し、数々の発明品を発表します)
まとめ
アスペルガー症候群は他の「発達障害」と比べると「アスペ」と略語があるくらいに世の中に浸透している感じがします。
その分、アスペルガー症候群を疑われる人が多いのも事実なのですが、
特に一つのことで「成功」をおさめた人物についてはやはり「アスペルガー症候群」が疑われるか、その診断がついています。
そして、アスペルガー症候群の悲しい現実というべきか・・・。知能が高いため「他者」との関りがうまくいかないことに悩み
それが自分に障害があることも知らず、二次障害として「うつ病」などの精神病を発病し、その診断で初めて自分に発達障害がある。
と、知るケースも多いのです。