過去を洗い直すことで、真実が見えてくる「イチケイのカラス」1話

入間はずっと女の子がなぜ折り紙の花を手向けているのか、そのことが気になっていた。それは確実に長岡の父親に対して行っている行為だった。

 

だとすると、この女の子も何かしらあの事件から傷ついている。その傷を抱えたままこうして花を作り続けている

 

女の子のためにも、真実を明らかにしないといけない。そのためには母親にちゃんと話を聞かなければいけないが、次の証人には仕事を理由に出廷しない

 

 

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裁判官の権利


裁判官に与えられている権利として、もし証人が出廷しない場合、自宅へ赴き証言を聞くことが許されている

 

入間はそれを使い女の子の自宅へ向かった。検察側も一緒に話を聞くことになった。自分の子供のためにも本当のことを話してほしいと訴えた。

 

すると女性は戸惑いながらも、当時の状況を細かく話しだした。彼女は工場からの帰りで、2人の男性が何かを言い争っているのを聞いた

 

内容は彼女の耳にも入ってきた。それは江波議員が不正献金を受けていると言う話あった。しかしそれを秘書が公にすると宣言していたのだ。

 

ことの一部始終を見られた江波議員は、女性に向かって工場とのつながりがあるから、あの工場を潰すことだってできる。と脅されていた。

 

そのため目撃者として嘘の証言をすることと、シングルマザーのために少しでも収入が上がればと、江波議員が推薦する会社に転職した。

 

そのため、2回目の法廷で後に江波議員がいたので、本当のことが言えず、長岡が自ら電車に飛び込んだような証言をしていたのだった。

 

 

しかし、入間の本当の力はここからが勝負だった。当日に何かここで起こったのか検証すること。

 

  • 事故であればなぜ、電車の音に気づかなかったのか。
  • 当時のこの現場の様子はどうであったか?
  • 女の子はどうして、折り紙の花を手向けて続けるのか。

 

入間は当時のことを調べて、現場に関係者を呼んだ。しかし本人が来ていない。約束の時間なのに来ない。

 

するとまもなく、事故が起きた時刻に迫ろうとしていた。すると線路の向こう側に入間が現れた。何かを話し出した。

 

しかし線路の反対側にいる全員に、彼の言葉は何も聞こえなかった。口が動いているのに声は何も聞こえない。

 

入間自身もみんなに自分の声が届くように、懸命に大声で話していたのに違いない。なのに反対側にいる者には何も聞こえなかった。

 

これが、事故の全てを物語っていた。入間は事故当時と同じ状況である日を選んで、みんなを反対側の線路に呼び出していた。

 

 

なぜ事故が起きた?


それは検察官にも弁護団にも伝わっていない真実だった。当日、今日と同じ状況が作られていた。

 

つまり近隣でされている、土地開発の工事で、同じ量の重機が動いていた。そして事故が起きる時刻になると、高速道路が混み合う。
そうなると、その時間だけ騒音を調べると、普段90デシベル位の音量が、その時だけ一気に120デシベル近くに跳ね上がる。

 

つまりその一瞬の時に、長岡は線路に入り電車にひかれて亡くなった電車の音に気づかなかったのはこういった理由があったのだ。

 

検察側も、他の弁護士たちも、今の状況を体感して、当時の状況がよくわかった。確かにこれなら電車の音に気づかない。

 

現実に、電車が近づいてきても音がしない位に誰も気づかなかった。それが事故を引き起こした大きな原因だった。

 

 

しかし、そこにはもう一つ隠された真実があった。それは女の子が花を手向ける続ける最大の原因だった。

 

電車の音に気づかなかったのは、長岡ではなかった。工場の帰りに娘と一緒に歩いていた女性だが、男性の会話を聞いている間に

 

女の子が手に箱を持ったまま下を向いて、線路の中に入ってしまった。しかしそこには電車が近づいてきていた。

 

とっさに動こうとした女性だったが、それよりも先に長岡がそのことに気づきダッシュして線路の女の子向こうに押しやった。

 

そのおかげで、女の子は一命をとりとめた。だから女の子はずっと罪の意識を持ったまま、折り紙を降り続けて線路に供えていた。

 

明らかになった真相


入間はあきらめなかった。そのおかげで事件の真相が明らかになり、江波の不正献金も明らかになった。

 

傷害事件を起こした息子がずっと心の中にしこりを抱えたまま、生きていくことがないように、父の死の真相を知ることができた。
不正献金を公表しようとして、口論となった秘書と議員は、あの日女性に目撃されていた。しかしその娘が線路に入り込み、

 

電車にひかれそうになったところ、長岡が駆け込んで助けた。事故であったものの彼の父は人の命を助けてなくなった

 

もう父は戻ってこないが、ただの事故ではなく、父の死によって1人の女の子が救われたと言う事実がわかり、彼は改めて父を見直しただろう。

 

そして事故の時に、長岡の父が持っていたと思われる箱を、女性が保管していた。それが法廷で手渡された。

 

黒い箱の中には、真新しい腕時計が入っており、蓋の裏には息子に向けてメッセージが書かれていた。

 

これから社会に出る息子に向けてのメッセージだった。皮肉にも不正献金を公にしようとしたのは、息子に自分が堂々と社会人である大人として顔向けできないから

 

世間に公表しようとした。それが引き金となって彼の父は亡くなった。しかし、息子が傷害事件を起こしたことによって父が果たそうとした目的は思わぬ形で果たすことができた。

 

3人の裁判官は、少年が反省していることを踏まえて、執行猶予付きの1年6ケ月の形を言い渡すことに意義がないと意見が一致した。

 

 

板間は書類上で事件を判断していたが、こうして実際に自分で歩いて、調べ直すことによって、判決が全く違う結果になることに戸惑った。

 

今回の事件は特別だったかもしれない。でも書類上だけではわからない事件が、実際に実在することを知った。

 

そして入間に「イチケイのカラスになれ」と言われた。いきなりカラスになれと言われて意味がわからない板間だったが、入間は気にすることなく事務所は後にした。

 

カラスと言えば、とても知能が高いことが知られている。犬よりも知能が高いのだ。

 

硬い胡桃を割るために、自動車が多く通る道を選び、胡桃を置き自動車にわざと踏ませ、胡桃の中身を食べる。

 

ときには、くちばしで道具を作ったりして獲物を取ることもある。そのくらいの知能が発達している。イチケイのカラスになれと言う事は、

 

イチケイの頭脳プレイヤーになると言うことだろうか。そして入間が現場検証を行うなど、足で証拠かき集める

 

そんなタッグがこれから見られるだろうか。

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