冤罪を生まないイチケイ、だけど赤字を抱えている問題部署「イチケイのカラス」1 話

東京地裁第3支部第一刑事部、略してイチケイ。新しく裁判官の板間千鶴が配属された。

 

裁判官としてとても優秀であり、「赤字」を抱えるこのイチケイ黒字に変えるため、配属されたと言う。

 

赤字とは、まだ終わっていない裁判が山ほどあると言うことを意味している。このイチケイが中でも特に処理能力が劣っている。

 

 

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12年前のこと


ことのはじまりは12年前にさかのぼるらしい。船の上に乗った入間みちおは、何か思い出し、とても悔しい顔をしている。

 

おそらくその時まだ入間みちおは弁護士だっただろう。しかし何らかの事件で「冤罪」が生まれ、それを自分が救うことができなかった。

 

そんな悔しさがにじんでいるようだった。本当に12年前に冤罪事件が起きたのかは定かではないが、

 

入間の記憶の一片に「私は何もやっていません」と言う手紙が映り込んだ。と言う事は何もやってない人=冤罪かもしれない。

 

しかしその時間には、入間の今の上司である駒沢と、最高裁判官の日高何らかの形で関わっているものとみられる。

 

後に2人が出会った時、駒沢が日高に向かって「もしかしたらいつか我々が彼に裁かれる時が来るかもしれません」と語っていることから、

 

やはり12年前に3人が関係した何らかの事件が起きたんだろう。そして、このまま弁護士を続けるか悩む入間に向かって、駒沢がイチケイに誘った
しかし、そのことが原因なのか、イチケイは赤字になっている。というのも入間が気になる事件については、すぐに判決を出す事はなく、

 

冤罪を生まないように、自分の足で歩き、訪ね歩き、実証し、真実を突き詰めることが彼のモットーである。

 

しかしそれが、赤字を生む最大の原因だ。板間も初めて配属されて、いきなり入間とペアを組むことになり戸惑いを隠せなかった。

 

 

なぜなら、板間と入間は正反対の性格だった。何事にもきっちりと正確に判断をしないと気がすまない板間だが、それは検察や弁護団が提出した書類上からだ。

 

その点については入間も同じだが、検察や弁護団を信頼せず、自分自身で実際に何があったのか、実証して正確性を見る。

 

しかも板間は東大出のエリート。しかし入間は高校中退しているので、中卒となる。学歴で判断するわけではないが、板間の表情はさらに険しくなった。

 

そして何よりも、裁判官たるものが、不精髭を生やして裁判に出ることが信じられなかった。

 

少年の事件

そんな正反対の2人が、裁判を務めることになった事件は、長岡と言う大学生が江波議員を殴った傷害事件だった。

 

板間は書類上から既に「懲役1年6ヶ月」と自分の中では判決を出していた。しかし裁判長である入間は、判決を保留にした。

 

なぜならこの事件に関して、どこか気になる点があったのだ。それを実際に検証してみないと判決を出せない。

 

長岡が言うように、2年前に父親が電車に飛び込み自殺したのは嘘だろうか。彼の父は江波の秘書をしていた。

 

彼は、翌日父親と初めて食事をする約束をしていた。そんな父親が自殺をするわけがない。自分なりに調べてみると、当日遮断機が故障していたことがわかった。

 

だから入間は、しっかり調べないと、この事件は冤罪になると感じたのだろう。冤罪にならなくとも彼に大きな悔いが残るのではないだろうか。

 

 

実際に現場に出て裁判官が検証する事は、法律で認められている。そのため彼は気になる事件があれば、時間を惜しまず納得いくまで調べる。

 

板間はイチケイの赤字の理由がよくわかった。そのため通常250件掛け持ちする事件を、自分は300件持つと豪語した。

 

そんないる間だからこそ、検察官も弁護団も彼を恐れている。彼の検証が入ると証拠がひっくり返ってしまうことがよくある。

 

彼の上司である駒沢も、冤罪なりそうな事件を、ひっくり返して無罪にしたことが何度もある。それは裁判官として見習うべきことだ。

 

しかしそんなことに感心しているよりも、赤字をとにかく解消しなければいけない。それが板間に与えられた試練だった。

 

 

検証スタート


実際に過去の記録を調べてみると、彼の父が亡くなった当日、線路の遮断機が故障しており、作動していないことがわかった。

 

しかし、電車が近づく音になぜ彼は気づかなかったのだろうか。それを検証するために実際に踏み切りに立ってみた。

 

周りを見渡すと、工事現場や高速道路があり、かなりの騒音がある。この騒音こそが電車の音をかき消したんではないだろうか。
そして入間が気になったのは、検証している間に線路に折り紙で作った花を添える女の子だった。

 

彼は捨て犬拾ったことがある。しかし弁護士が住むアパート住まいでは、犬を買うことができず、書記官の石倉が預かっている。

 

彼の家は飲食店を経営しており、みんながよく行くお店であるが、石倉自身が犬アレルギーを持っており、犬は看板犬として外で飼われている。

 

その犬の散歩をみちおは頻繁にしている。その最中に公園で逆上がりの練習をしている、花を手向けていた女の子に出会った。

 

 

1回目の法廷では、判決を出しなかったが、2回目の法廷で証人として江波議員と、証人としてその現場を見た女性が招かれた。

 

しかし、2人の供述と、弁護団たちが調べた内容は一致しており、入間にさらに疑問を抱かせることになった。

 

公園にいた女の子と仲良くなった入間は、女の子が証人として出廷した女性の子供だと知ることになる。

 

そのため、女の子がなぜ花を手向けるのか、女性の証言が真実であるのか、当時に遡り調べることになった。

 

すると、事件直後彼女が働いていた工場を止めて、もう少し給料の良い企業に転職していることがわかった。

 

彼女がシングルマザーであることもわかった。つまり何らかの事情で、事件後に彼女の生活が変わっている。そこに不審な点があることに入間は気づいた。

 

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