中村倫也×コナリミサト「珈琲いかがでしょう」1杯目の珈琲は律儀な女性の心を癒す1話
2021年4月5日、ついに中村倫也さん主演×コナリミサトさんの再タッグ!!
『凪のお暇』で、中村倫也さんを女性をダメにする「パリピ」にしたドラマが、今度は人を癒す最高のドラマに!!
【ゴン沼】ならぬ【タコ沼】にハマっていく常連客が増えますね。
コンテンツ
律儀な女性垣根
「ピンクのタコ」が大きな目印の、キッチンカーは実は「タコ珈琲」という専門店。
各地を転々としながら、8種類の豆をお客様の好みに合わせてブレンドしては、本当の「珈琲」を味わってもらう。
オーナーは「青山一」というが、それが本名なのか定かではない。なぜなら、彼の右手にはいつも手袋をしている。
何かそこに秘密がありそうだ。でも、なぜか彼にはお客様が求める「珈琲」がわかってしまう不思議な力がある。
そして彼はとあるオフィス街へ来た。そこにはキッチンカーが集まる広場のような場所で、ランチ時はにぎわっているようだ。
しかし、彼の淹れる珈琲は豆を挽くところから始まり、1杯ずつドリップをして淹れるのでとても時間がかかる。
そのため足を止めるお客もまばら。そこに惹かれるようにやってきたのが、近くのオフィスに務める「垣根」という女性。
彼女は上司からいつも【仕事が遅い】と叱られてばかり。みんながこなす量の半分もこなせない。
なぜなら、彼女の性格は祖母譲りのとても几帳面な性格で、PCが全盛期の中で「礼状」を手書きしているからだ。
彼女の祖母は書道教室を開いており、しつけには厳しかった。しかし、そのおかげで彼女の字はとてもきれいだ。
手書きの礼状がやめられない
彼女は青山の珈琲に感動した。淹れるところをつぶさに観察して、その仕事の丁寧さにもびっくりした。
そして、自分自身と重ね合わせるように、「手書きの礼状がやめられない。気持ちが伝わらない気がして」
と、言うと「わかる人にはわかってもらえますよ」という言葉を示すように、後ろをカップルが通り過ぎる。
女性が珈琲を飲みたいといったが、男性が「あそこは時間がかかるからやめとけ」と去って行った。
淹れる時間を楽しみながら待つことで、どこよりもおいしい珈琲が飲めることを彼らは知らないのだ。
青山はほらね。というような目配せをした。特にお客が来ないことに青山は焦ってはいない。
むしろこの珈琲の根強いファンがいるからか、余裕すら感じる。垣根はそんな珈琲を味わいながらやはり「手書きをやめない」ことにした。
しかし、会社は非情にも彼女が懸命に、仕事を獲得した得意先への挨拶は後輩に任せることにしてしまった。
心が折れそうな垣根は、思わずパソコンで礼状を書きだした。そして会社にあるドリップ式の珈琲を飲みながら
【普通においしい】とつぶやいたところへ、彼女の仕事を引き継いだ後輩が現れ「どれを押しても同じよね」
と、あれだけ垣根が迷ってドリップをしたのに、彼女はお決まりのパターンのようにボタンを押していった。
そして、去っていく彼女に「いくら綺麗にメイクしていても、いつも靴が汚いですね」と思わず言ってしまった。
几帳面な垣根には気になる部分だったのだ。
トラブル発生
翌日出社すると、社内が騒然としていた。垣根は一体何が起きたのかわからず、近くの同僚にきくと、
垣根の仕事を任された後輩の女性が、「キャバ嬢のような営業メール」をご送信し、相手先がひどく怒っているという。
しかも、その相手先は垣根がつい先日外された担当先だった。上司はこの時ばかりは垣根を使い、
「お前が今まで担当していたんだから、謝罪に行ってこい!!」と指示をしてきた。
実際に謝罪に行くと、担当者は垣根が今までかいてきた「礼状」など見てはいなかった。
そして会社に戻ると、社長らしき人物から招待状の宛名書きを頼まれた。
「君は社内一字がうまいんだから、私はこの会をぜひ成功させたい。そのために宛名は君に任せたい」
直属の上司に見せつけるかのように、社長は垣根に仕事を依頼し、
最後に「いつもの取引先の社長が、最近君の礼状が来ないと寂しがっていたよ。」と言って去って行った。
謝罪した担当者は見ていなくても、その社長は垣根の礼状を楽しみにしていてくれたんだ。と気持ちが暖かくなった。
もう「手書きの礼状」について、何か言ってくる人はいなくなった。
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